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「ハイジの村」、アキバ化作戦 オタクに大好評

2007年06月16日

 アキバ系のあこがれはハイジの村――。山梨県立フラワーセンター「ハイジの村」(北杜市明野町)で16日、アニメやゲームのキャラクターに扮した格好をする「コスプレ大会」が開かれる。実は彼らにとってハイジの村は注目の場所。一方、受け入れ側の同センターも、「全国に名が知られることになるから大歓迎」と今後も定期的に大会を開く方針だ。八ケ岳のふもとが「アキバ系の聖地」になるかもしれない。

写真県立フラワーセンターにあるハイジの村。16日はコスプレをした若者で埋め尽くされるかもしれない=北杜市明野町で

 最初のコスプレ大会は4月の開村1周年記念の際、企画された。対象は仮装を楽しむ「アキバ系」と呼ばれる若者たち。同センターが東京のイベント会社を通じて参加者を募集したところ、定員100人に申し込みが殺到。約500人が集まった。当日は施設内で撮影会やコンサートなどを開いた。

 好評だったため、2カ月後に第2回を開催することになったという。メード姿で参加した東京都内の女性(22)は「洋風の建物に周りは大自然。都心にはない風景で、コスプレをする人たちには受けました」と話す。

 16日に予定されている大会では、東京・秋葉原から直行のバスを出すツアーを5月の連休明けに募集した。早々に定員300人を超えたという。

 北杜市南部にある県立フラワーセンターは98年に、県が約50億円をかけて造った。バラ、チューリップなど見どころは花がメーンだった。交通の不便さなどから経営は厳しく、毎年、「管理委託費」として、2億円ほどを補填(ほてん)していたという。

 06年4月には、県内の菓子製造販売会社と農業生産法人が指定管理者として運営を委託された。これを機にアニメ「アルプスの少女ハイジ」の舞台を再現した建物を造るなどリニューアルした。さらに草むしりなどをしてくれた人に年間パスポートをプレゼントする「村民制度」を設けるなどして、年間の来場者をそれまでの1.5倍に増やした。

 「コスプレ大会」も来場者を増やすための一環だった。古いヨーロッパ風の建物が立ち並び、アニメのハイジの主題歌「おしえて」が流れる園内。「コスプレをするには最高の環境が整っている」と考えたという。

 大会の宣伝を担当するイベント会社「C―NET」(東京)によると、地方の観光施設を舞台にコスプレのイベントを開くのが全国的に流行し始めているという。ハイジの村については、「アニメの中の風景と同じような場所」(担当者)と太鼓判を押す。

 大会当日は、園内で自由にコスプレの撮影ができるほか、コンサートもある。出店などもある。ハイジの村の熊井国晴村長は「村の名物イベントとして、全国でもっと有名になれば」と期待している。

 参加料は村への入場料のみ(高校生以上500円)。問い合わせは、同センター(0551・25・4700)へ。

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