百日裁判、すでに180日超 長期化する河井元法相公判

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新屋絵理 松島研人
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 元法相で衆院議員・河井克行被告(57)が公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた裁判は、8日に今年最初の審理が東京地裁で始まる。昨年7月8日の起訴から100日以内の判決を目指す「百日裁判」の対象だったが、180日がすでに経過した。今後も約80人の事件関係者を法廷で調べることになっており、3月末までに計41回の審理が予定されている。

 克行議員の裁判結果は、自身や妻で参院議員の案里被告(47)が失職するかどうかに影響する。このため迅速な判決を目指す百日裁判の対象だが、長期化している主な要因は、検察側が請求した証人の多さと、1カ月半にわたる審理の一時中断だ。

 起訴内容によると、克行議員は2019年7月の参院選で、案里議員の票を取りまとめるため、地元議員や後援会・陣営関係者ら100人に計約2900万円を渡したとされる。これに対し夫妻は、買収の意図はなかったと無罪を主張している。

 検察側は裁判で、現金を受け取るなどした139人の証人調べを請求した。このうち克行議員の弁護団は、後援会関係者ら32人分の供述調書を証拠とすることに同意。残りの100人超は、同意がなければ法廷で裁判官、検察、弁護側が直接質問して調べることになる。

 昨年8月に始まった裁判は夫妻の審理を一緒に進めていたが、克行議員が9月に弁護人を解任したため分離。新たな弁護人が選任された後の11月に再開されるまで、約1カ月半中断した。一方、案里議員の裁判は12月に結審し、今月21日に判決が言い渡される予定だ。

 克行議員の裁判では、昨年末までに25人が証言した。このうち、現金を受け取ったとされる地元議員ら21人全員が受領を認めている。

 克行議員自らが相手の事務所…

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