「仁」について
村上もとか作「仁」がいよいよ10月11日(日)からTBSテレビの日曜劇場に登場することになりまし
た。主人公南方仁は、大学付属病院の脳外科医、年齢は34歳、独身。彼はある日、不思議な脳腫瘍の患者の手術をした。翌日、患者が突然、救急バッキンを持って逃げ出す。それを追って行く仁は闇の穴に吸い込まれ、意識を失い、気がついたところが江戸の町、文久2年(1862)の世界でした。タイムスリップしたのです。
現代医学を身につけた仁は、傷ついた侍を手術して命を助け、周りを驚かせたのです。それからの仁は江戸時代の医者たちを驚かせながら、患者を助けていくのです。歴史とは?医術とは?人間の尊厳とは?時代考証も医事考証もしっかりしており、時間と空間の広がりがあり、恋愛的、ファンタジーとたくさんの要素が入っていて楽しめます。ところで、原作の大学付属病院は御茶ノ水の順天堂醫院、そしてその学是“仁”を想定しています。順天堂大学等の協力を得て、大学や病院でロケが行われました。
監修 医史学研究室名誉教授 酒井シヅ