ディーン元気に学ぶ?

 オリックスのドラフト1位、大体大・松葉貴大投手(22=東洋大姫路)が、体育大学の利点を最大限活用する。27日、大阪・熊取町の同大学で長村編成部長らから指名あいさつを受け、背番号も「11」に決定。最速149キロ左腕が、プロでのさらなる飛躍を誓った。

 高校時代に肘を痛め、大学で投手に再転向。投手としてのキャリアは浅い。だが「技術、精神面が未熟。でも限界じゃない。プロの整った環境でもっと成長できると思います」と自信を見せた。

 体育大学ならではのメリットがあった。ロンドン五輪のディーン元気(早大)の活躍が記憶に新しいやり投げなど陸上の投てき競技が講義で取り上げられることがある。「同じ投げる競技。似ているなと」。他にも体のメカニズムやトレーニング理論などを講義で学べる。「聞いていいなと思ったものは野球で応用したりしてきました」。おかげで、球速は大学入学時より約20キロもアップした。

 同校野球部の中野和彦監督(53)も「練習の意味を理解すれば努力を惜しまない選手。もっと伸びしろはあると思います」と期待する。体育大メソッドで、球のキレと制球力を磨き、ルーキーイヤーから2桁勝利を目指す。【高垣誠】

 ◆オリックスの背番号11

 前身の阪急では、64~76年の戸田善紀投手が75、76年に連続2桁勝利をマーク。77~98年の佐藤義則投手は通算165勝。95年8月26日近鉄戦では、40歳11カ月でノーヒットノーランを達成。オリックスと合併した近鉄では、野茂英雄投手が90~94年に背負った。