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避難所生活などで23人死亡

3月17日 21時46分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

震災で30万人を超える人が避難生活を余儀なくされるなか、宮城県と青森県、それに福島県の避難所で暮らしていたあわせて8人が死亡したことが新たに分かり、避難中に死亡した人はこれまでに少なくとも23人に上っています。

このうち、宮城県では4人の死亡が確認されました。仙台市若林区の避難所になっている小学校では、70代の女性が、16日朝、校庭にある仮設トイレの前で倒れているのが見つかり、病院に運ばれましたが、その後、死亡したということです。気仙沼市の避難所では、市内の老人保健施設から地震発生の翌日の12日に救助された100歳の女性が2日後の14日早朝、布団の上で亡くなっているのが見つかったということです。介護に当たっていた施設の職員によりますと、女性は体が冷えて体力が落ちている状態で、前日にはお湯を入れたペットボトルを使って女性の体を温めるなどしていたということです。また、気仙沼市で避難生活を送りながらボランティアで避難所の運営の手伝いや被災者の支援などを行っていた50歳代の男性が、16日早朝、体調が突然悪化し、救急車で病院に運ばれましたがまもなく死亡しました。男性に持病はないということで、避難所暮らしや被災者への支援での疲れが関係しているとみられています。気仙沼市では、このほかにも避難生活を送っていた高齢の女性が心肺が停止した状態で病院に運ばれ、その後、死亡したということです。青森県階上町では、町内の集会所に避難していた70代の男性が、14日夕方、不調を訴えて病院に運ばれましたが、まもなく亡くなりました。男性は胸の大動脈に持病があり、避難所では保健師が対応に当たっていたということです。さらに、福島県伊達市の避難所では、近くの町の病院から運ばれてきた男女あわせて3人の患者が、16日から17日にかけて容体が悪化し、死亡しました。伊達市は死亡した3人について、詳しい情報の確認を進めています。被災地では、これまでに福島県や岩手県で、病院から避難所に移ってきたお年寄りの患者など15人が死亡したことが分かっていて、これで避難中に亡くなった人は少なくとも23人に上っていることが明らかになりました。各地の避難所では、依然として30万人を超える人が不便な生活を余儀なくされており、避難生活の長期化も予想されるなか、被災者の健康状態への懸念が強まっています。