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【衝撃事件の核心】容疑認めた…争点は「量刑」 “神隠し殺人”あす初公判 (1/4ページ)
昨年4月に東京都江東区のマンションで帰宅直後のOLを拉致し、自室に連れ込んで殺害したとして殺人やわいせつ目的略取などの罪に問われた同じマンションに住む無職、星島貴徳被告(34)の初公判が13日、東京地裁で開かれる。都会のマンションからOLが忽然と消えたこの事件は「現代の神隠し」とも呼ばれ、殺害の立証が難しいと予想されたが、被告は起訴事実を認める方針という。公判前整理手続きでは責任能力も認め、精神鑑定は行わない予定。争点は量刑に絞られたが、ポイントは検察の「訴因変更」にあるようだ。
異様な事件
事件が起きたのは約9カ月前。
昨年4月18日午後8時45分ごろ、会社員の東城瑠理香さん=当時(23)=と同居する姉は、マンション9階の自室に帰宅するや、異様な光景に息をのんだ。
玄関ドア付近に付着する血痕。転がるピアス。部屋の電気はついたまま…。そして東城さんがいない。
この直前に東城さんは帰宅を告げるメールを姉に送っていた。その経緯からみて、帰宅した東城さんが何らかのトラブルに巻き込まれた疑いが濃厚に漂っていた。
姉からの110番通報を受けた警視庁は、直ちに捜査を始める。ともかく東城さんを探し出すことが先決だ。状況からみて、拉致された東城さんがマンションの外に連れ出された形跡は薄い。どこかの部屋に監禁されている可能性が高いとみられた。
東城さんの失踪直後から約1週間、警視庁はマンションのエントランスに約15人の捜査員を配置して出入りを制限、マンション全150戸の室内を任意で捜索した。
が、東城さんは見つからない。
マンションの2部屋隣の918号室に住む星島被告が逮捕されたのは約5週間後の5月25日。東城さん宅から検出された指紋が、何の交友関係もないはずの星島被告のものと判明したのが決め手になった。
だが、東城さんはいぜん見つからない。