2011年1月19日22時57分
【カイロ=石合力】イラクからの情報によると、中部ディヤラ州の州都バクバの警察訓練施設で19日、爆発物を積んだ救急車が爆発し、施設の一部が崩壊。少なくとも15人が死亡、70人以上が負傷した。救急車を運転した犯人による自爆テロとみられる。救急車は前日夜、近くの病院で盗まれたものだという。
イラク国営テレビなどによると同日、バクバ近郊でもシーア派の巡礼者に対する爆弾テロが起き、2人が死亡、15人が負傷した。中部サラフディン州ティクリートで18日に起きた警官志願者の列での自爆テロの死者数は65人に増えた。いずれも昨年12月に第2次マリキ連立政権が発足した後の治安面の混乱をねらった攻撃とみられる。
中東に駐在し、日々、中東の動きに接する川上編集委員が、めまぐるしく移り変わる中東情勢の複雑な背景を解きほぐし、今後の展望を踏まえつつ解説します。アルカイダの動きも詳述。