衆院予算委員会は9日午前、鳩山由紀夫首相と全閣僚が出席し、基本的質疑を続けた。岡田克也外相は、核兵器持ち込みに関する日米密約の調査について「確定的なことは言えないが、3月のしかるべきときには結果が出る」と述べ、調査結果が3月ごろになるとの見通しを示した。平岡秀夫氏(民主)の質問に答えた。
また、長妻昭厚生労働相は、10年度予算の社会保険関連事務費などの事業費(4475億円)のうち、年金保険料から2046億円を充てていることを明らかにした。
民主党はマニフェスト(政権公約)に「年金保険料を年金給付だけに充当する」と明記しており、質問した大村秀章前副厚労相(自民)は「明確なマニフェスト違反だ。謝罪すべきだ」と追及した。長妻氏は「マニフェストは4年で実現することになっている。初年度に実現できなかったことは遺憾だ」と答弁したが、大村氏は納得せず、紛糾した。
民主党は野党時代、年金保険料の一部を社会保険関連の事務費などに充てていた自公政権を厳しく批判し、マニフェストには「年金保険料の流用禁止」を掲げていた。【鈴木直、野原大輔】
毎日新聞 2010年2月9日 12時21分(最終更新 2月9日 13時00分)