静岡新聞連載「サクラエビ異変」 水産ジャーナリスト賞

 水産業に関心を持つジャーナリストらで構成する水産ジャーナリストの会(東京都)は3日までに静岡新聞社が連載中の「サクラエビ異変」を2020年度水産ジャーナリスト賞に選んだ。3月25日に総会を開き、表彰する。
 評価が集まったのは静岡県内外の研究者でつくる「サクラエビ再生のための専門家による研究会」と取材班の連携や紙面展開で、同会は「『ソリューション・ジャーナリズム(課題解決型の報道)』の先頭を行く取り組みだ。科学など専門的な事柄も読者に分かりやすくかみ砕いて伝えようとしている姿勢に好感が持てた」と述べた。
 「サクラエビ異変」は不漁の原因を水産業に関わる人々の問題だけではなく、主産卵場に注ぐ富士川水系における日本軽金属雨畑ダム(山梨県早川町)の堆砂や戦時期から続く水利権問題、採石業者による凝集剤入り汚泥の不法投棄事件など自然とヒトの向き合い方から考察中だ。
 同会では1994年から水産業の振興・国民的理解を深める優れた作品や活動を顕彰している。

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