ニッカウヰスキー株式会社仙台工場(工場長 田辺正行)では、昨年来行っていたグレーンウイスキー製造設備の西宮工場からの移設工事が完了し、9月6日より本格稼動を開始します。
ブレンデッドウイスキーの製造には欠かすことの出来ないグレーンウイスキーの製造は、当社の場合、1962年(昭和37年)、西宮工場にカフェ式連続蒸溜機を導入して始まりましたが、ウイスキー製造の効率化を目的として、昨年11月よりカフェ式連続蒸溜機を含む製造設備の仙台工場への移設を進めてきました。仙台工場は1969年(昭和44年)の操業開始以来、モルトウイスキーの製造(醸造、蒸溜、貯蔵)を行っていましたが、今回のグレーンウイスキーの製造により、モルトウイスキー、グレーンウイスキーの両方の製造を行う、世界でもあまり例のないウイスキー工場となります。
今回移設したカフェ式連続蒸溜機は、ウイスキー発祥の地といわれているスコットランドでも姿を消してしまった蒸溜機ですが、品質優先の立場から、敢えて最新式の蒸溜機の新設ではなく、カフェ式連続蒸溜機の移設を行ったものです。
■仙台工場概要
操業開始 | 昭和44年5月 |
所在地 | 仙台市青葉区ニッカ1番地 |
従業員数 | 54名(正規従業員) |
敷地面積 | 約20万平方メーター |
製造品目 |
モルトウイスキー、グレーンウイスキーの製造、
ウイスキー、リキュール、スピリッツ商品のボトリング |
製造能力 |
蒸溜能力… アルコール100%換算 8,500KL(注)
(グレーン設備移設前 5,600KL)
注: 蒸溜設備自体の能力ではなく、取水限度、排水限度、共有設備能力を
考慮したモルト、グレーンウイスキー合計の製造限度
ボトリング能力… 6,800KL(全社 76,200KL) |
その他 | 移設費用 約32億円(建物、ユティリテーの新設分含む) |
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