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普天間移設 駐日米大使「大統領は現行案最善」 早期決着へ楽観視2009年12月3日 
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「大統領は(米軍再編の)パッケージが最善だと信じている」と語るルース駐日米大使=2日午後、宜野湾市の在沖米総領事公邸

 ルース駐日米大使は2日午後、宜野湾市の在沖米総領事公邸で琉球新報のインタビューに応じ、普天間飛行場移設問題について「オバマ大統領は、われわれが議論してきたパッケージ(一括実施)が最善の方法だと信じている。(11月に)来日したときにそう強調していた」と述べ、オバマ米大統領が日米合意した名護市辺野古への代替施設建設を望んでいることを明らかにした。日米の作業グループでの検証を重要視した上で「迅速に結論に達すると楽観的にみている」と述べた。
 ルース氏は、オバマ大統領とじっこんの間柄として知られている。
 ルース氏は、米国の立場について「われわれは最初から、最善で実行可能な選択肢は現行案しかないと思っている」と強調。オバマ政権が誕生したときに在日米軍再編を検証し、その重要性を再確認したことに触れ、「日本の新政権も同じような過程をたどっている」と、新政権の判断に理解を示した。
 閣僚級作業グループ(WG)の結論は、現行案になると決まっているのではないかの問いには「違う」と否定した。
 在沖米軍の必要性については、「日本防衛と、アジア地域の平和と安定のため、沖縄に基地を置くことは非常に重要だ」と強調した。
 橋下徹大阪府知事が普天間移設問題で、国から提案があれば、関西空港や神戸空港の活用を視野に入れるなど関西全体で議論する意欲を示したことについては「ロードマップが唯一実現可能な選択だ」と述べ、現行案以外の可能性を否定した。
 ルース氏は11月30日に初来県し、仲井真弘多知事らと会談した。普天間飛行場や辺野古沖、嘉手納基地をヘリで上空から視察したほか、平和の礎(いしじ)や沖縄科学技術大学院大学なども訪れた。2日夜、帰任した。(与那嶺路代)

◆ルース駐日米大使一問一答
 ルース駐日米大使の一問一答は次の通り。
 ―日米の作業グループの進捗(しんちょく)は。
 「オバマ政権が誕生したとき、米軍再編を検証し、その重要性を再確認した。日本の新政権が同じような過程をたどっているのだと理解している。現在、作業グループで検証中なので詳細は明らかにしない。迅速に結論に達すると楽観視している」
 ―どのような解決を望むか。
 「米国は最初から、最善で実行可能な選択肢は現行案だと信じている」
 ―現行案が最善だと信じる人々が作業グループで検証すれば、出てくる答えは決まっており「アリバイづくり」との批判もある。
 「日米両政府は良い関係で作業をしている。その質問には同意できない」
 ―現行案に決まれば沖合移動を容認するのか。
 「微修正について推測を述べるのは控えたい。重要なのは検証を通して問題を解決することだ。そうなると自信を持っている」
 ―なぜ米軍は沖縄に集中しているのか。海兵隊を沖縄以外に置くことは可能か。
 「沖縄はアジアの中で、非常に戦略的で重要な位置にある。日米安保条約の下で日本防衛は重要であり、アジアの平和と安全の維持にとっても重要だ」
 ―橋下徹大阪府知事が、普天間やその訓練移転を関西空港で引き受けることを協議してもいいと発言した。
 「ロードマップが最善で唯一実現可能な選択だ」
 ―オバマ米大統領と普天間について話したことはあるか。指示はあったか。
 「彼は(米軍再編の)パッケージ(一括実施)が最善だと信じている。日本に来た時にそう強調した」
 ―初来県の感想は。
 「これからも頻繁に訪れたい」
(聞き手 与那嶺路代)


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