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自誓会発足にあたって

「師から戒(いましめ)を授かることなく、自ら誓うことにより仏道に帰依する」京都の栂尾高山寺(とがのおこうざんじ)で修行した明恵上人(みょうえしょうにん)の教えです。明恵上人は、同時代に生きた僧の中で、今に残る宗派を残した親鸞や道元や、歌で卓越した才能を発揮した西行と比べると地味な存在ですが、人里離れた高山寺で、釈迦への憧れを胸に、自然と和合しながら極限まで修行を行った稀有なる人物です。

「自誓会」という名前に込めたのは、生涯を通じて「阿留辺幾夜宇和(あるべきようわ)」を問い続けた明恵上人の生き方から学びたいとの思いです。我々は、危機的な状況においても揺るがない信念と政権運営能力を確立すべく自らを鍛え直し、国民に選択肢を提示するために立ち上がることを自らに誓います。

発足以降、民主党は政治家一人一人の意見を尊重し、自由闊達な議論を大切にしてきました。しかし、政権を獲得して以降、マニフェストの実現、東日本大震災・原発事故への対応、消費税増税という困難な課題に直面する中で、民主党は分裂して、政権は瓦解するに至りました。我々自身が変わらなければ、国民の期待が戻ってくることはありませんし、もう一度、政権交代を国民に訴える資格はありません。

我々は政党文化の転換を目指します。自誓会は、徹底した議論を通じて理念と政策の一致を図り、困難な状況にあっては互いに助け合う同志的なつながりを確立します。最初に取り組むべきは、同志の中で最も厳しい立場にある議席を失った仲間を精神的、経済的に支えることです。そうした新たな政党文化を民主党全体に広げることで、リーダーを支える統治システムを確立します。

我々は民主党の理念たる綱領を大切にしています。しかし、個別の政策においては、経済政策の確立、地域主権の改革の徹底、安全保障政策の現実的転換などが必要です。一昨年の9月に勉強会を発足させて以降、講師を招いて議論を続けてきました。自誓会を発足させることを決めた本年1月以降は、理念と政策を共有すべく、議員同士で検討を重ねてきました。

本稿を作成する際に心掛けたのは「未来への責任」です。わが国は、人口の急激な減少、巨大な財政赤字、エネルギー危機、厳しい安全保障環境など、困難な課題を抱えています。しかし、わが国には困難を乗り越えてきた歴史があり、国民には難局を乗り越える粘り強さがあります。我々の世代には、東京オリンピック・パラリンピックが行われる2020年を超えて、2030年、2040年を見据えて、手遅れになる前に困難な課題にチャレンジする責任があります。本稿は、これまでの議論の中間報告としてまとめたものです。多くの方から厳しいご意見を頂戴したいと思います。

我々は、統治と政策の両面で民主党の過去と決別し、民主党の中で新たな旗を掲げます。そして、理念と志を同じくする人材を結集し、必ずや政権にカムバックします。

 

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