女子野球決勝、審判は「ダブル・カナ」 初の甲子園開催

編集委員・安藤嘉浩
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 23日午後5時から、阪神甲子園球場で初めて開催された第25回全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝。神戸弘陵と高知中央の選手とともに、女性審判員も憧れの舞台に立つ。佐藤加奈さん(34)と和田佳奈さん(24)。野球に打ち込み、卒業後は審判として「甲子園出場」を目指してきた。

 2人とも国際大会でジャッジした経験もある審判員で、審判仲間や野球関係者の間では「ダブル・カナ」と呼ばれている。佐藤さんはこの春、出産しており、現場復帰が甲子園になる。

 大阪市出身の佐藤さんは日体大で女子軟式野球部に入部。大阪で中学教諭となると、野球部の顧問を任された。指導の幅を広げたくて審判を始めたのは2012年。阪神大学リーグ、大阪府高野連で実績を重ね、国際審判員のライセンスも取得した。女子野球ワールドカップ(W杯)のほか、19年には高校日本代表も出場したU18W杯(韓国)に派遣されている。

 結婚を機に大阪を離れ、昨年から東京都高野連審判部の所属となった。独自大会として開催された昨年の東西・都大会では、都で初の女性審判員として参加し、球審も務めた。

 和田さんは中学まで野球をし、宇都宮工ではマネジャーをした。卒業と同時に栃木県高野連の審判員となり、一昨年夏の栃木大会で女性初の球審もした。同年は女子野球アジアカップでジャッジしている。(編集委員・安藤嘉浩)

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