The Wayback Machine - https://web.archive.org/web/20020811111552/http://www.gpara.com:80/contents/creator/bn_068.htm
>>第68回
トライクレッシェンド 初芝弘也さん
『テイルズ オブ ファンタジア』(SFC)、『スターオーシャン』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』など、多くのゲーム音楽を担当しているトライクレッシェンドの初芝弘也さん。現在も『スターオーシャン3』ほか、さまざまなゲームサウンドに携わっている初芝さんに、お話を伺いました。
(C)tri-Ace Inc./ENIX
前回登場の桜庭さんとはどういう関係なのですか?
初芝氏:
『テイルズ オブ ファンタジア』(SFC)以前の、ダークな部分(笑)から数えて、今年で、ちょうど10年の付き合いになりますね。数年前までは桜庭さんのライブとかに行ったりもしたんですが、最近はバンドメンバー募集のため休止中のようです。是非復活して欲しいものです。チケットさばきますよ(笑)!
先週は、桜庭さんにゲーム音楽についていろいろとお話を伺ったので、今週はゲームそのものについて伺っていきたいと思います。初芝さんにとって、個人的に20世紀の名作ゲームとは何ですか?
初芝氏:
名作はたくさんありましたね。自分の中では『ラプラスの魔』とか、『バトルゴリラ』とか、『ミスタープロ野球』とか、『信長の野望』とか。うーん、無限にやってましたね。その中でも一つ挙げるなら・・・、いや二つにさせてください。 一つは『シルフィード』。これはびっくりしましたね。当時こんなゲーム見たことがなかったし、88ってこんなことまで出来るの?って思いました。喋るし。 あとは『イースI』。何を思ったか、中学の修学旅行の前夜に始めちゃって、思わずハマって、次の日、バスの出発時間に遅刻した記憶がありますね。全員が既にバスに乗り込んで、私一人を待っていたんですが、もちろん理由を答えられるハズも無く・・・。同級生のみなさん、あの時はすみませんでした。
では、21世紀に流行るゲームはどんなゲームだと思いますか?
初芝氏:
21世紀って、ずいぶん幅広いですね!残り98年もありますよ(笑)。流行ってるゲームは、ずばり!立体ホログラフディスプレイでスターオーシャン30(笑)と、とりあえず宣伝したところで・・・。
21世紀はコミュニケーションの世紀ですね、結局、創る側もやる側も同じ人間ですから、(ネットワークとか通信とかいう狭義ではなく)人と人の気持ちを繋いだ延長線上に、ゲームの新しい役目があるんじゃないでしょうか。最終的にはそこに落ち着くと思います。
次に、初芝さん自身のお話を伺いたいと思います。初芝さんにとって、人生の転機となったのは、どんなことでしたか?
初芝氏:
人生の転機ですか!?これまた凄い質問ですね・・・。こんなことをマジマジと聴かれた経験が無いんでかなり困ったんですけど、いい機会なんでいろいろと考えてみたんですが・・・、やっぱり8年前のトライエース設立と、3年前のトライクレッシェンド設立に行き着きますね。 この時点から、ゲームやその開発、権限と責任など、あらゆる物事に対する考え方が変わったように思います。
なるほど。考え方が変わった現在、ゲームを作るとき、一番大事にしていることを教えてください。
初芝氏:
局所と全体について、互いのバランスを考えることでしょうかね。 ミクロな視点だけだと、独り善がりになっちゃうし、マクロな視点だけだと、痒い所に手が届かなくなってしまいます。具体的には、良い曲を作ることしか頭に無いと、ゲームのシーンに合わなくなっちゃうけど、場面に合う曲だけを考えると、楽曲としては記憶に残らない。結局、どっちに偏ってもトータル的なクォリティが落ちてしまいます。これはサウンドに限った話ではないですし、この境界のバランスをとることが重要だと思います。
いろいろとお話を聞きたいのですが、お時間が来てしまいました。次のお友達を教えていただけますか?
初芝氏:
エニックスの
山岸功典さん
をお願いします。
『スターオーシャン』がらみの方が続きますね・・・。次週はどのようなお話がうかがえるでしょうか。楽しみです。本日はどうもありがとうございました。
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