コメディー俳優がトップ=現職と決選投票の公算-ウクライナ大統領選
2019年04月01日06時13分
【キエフ時事】5年の任期満了に伴うウクライナ大統領選は31日、投票が締め切られ、複数の出口調査によると、コメディー俳優のゼレンスキー氏(41)がトップ、現職のポロシェンコ大統領(53)が2位となった。ただ、ゼレンスキー氏も当選に必要な過半数は獲得できないとみられ、2人が4月21日の決選投票で争う可能性が高まった。
熱狂去り疑念じわり=政権の不安定要因も-ロシアのクリミア併合から5年
調査機関「民主イニシアチブ」などの合同出口調査によると、ゼレンスキー氏の得票率は30.4%。ポロシェンコ氏は17.8%だった。3位はティモシェンコ元首相(58)で14.2%。他機関の調査でも順位は同じだった。ティモシェンコ氏は独自の出口調査で2位は自分だと主張している。
ウクライナではロシアによるクリミア半島の実効支配や親ロシア派との紛争が続く。2014年に就任したポロシェンコ氏は親欧米路線を掲げ、改革を目指してきたが、政府の汚職体質は改善されないまま。公共料金の値上げなどもあり、国民の間で既存政治家への不満が高まっている。ゼレンスキー氏に政治経験はないが、テレビドラマで大統領役を演じ、清新なイメージで支持を広げた。