新日本プロレスの前IWGPタッグ王者カール・アンダーソン(36)が19日、新日マットを離脱すると正式に表明した。20日の米国・ROHとの合同興行(東京・後楽園ホール)が新日プロラストマッチとなり、今後はパートナーのドク・ギャローズ(32)とともに米国・WWEに参戦するとみられる。2008年3月から約8年にわたり日本のファンに愛されたアンダーソンの胸中は――。
IWGPタッグ王座を4度獲得したアンダーソンが新日プロを去る。「これからどこに行くのか、それは話したくない。でも本当の自分を見つけるために、行かなくてはいけない。ビッグスターになるために、ここを離れる必要がある」と本紙に決意を明かした。
新日プロでは今年1月にAJスタイルズ(38)が離脱し米WWEに参戦。中邑真輔(35)も1月末で退団し、WWE入りが確実視されている。米国内でこの2人と同時期に名前が挙げられたアンダーソンとギャローズは残留する意向を表明していたが、すでに1月末で新日プロとの契約が終了。実質フリーでシリーズに参加し、14日の長岡大会で現タッグ王者の真壁刀義、本間朋晃組との王座戦に敗れると一転して退団を示唆した。かねて噂されるWWEへの移籍を決断したようだ。
WWEにはAJ、中邑、フィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)ら親交の深いレスラーが多い。だが、アンダーソンは「他のみんなと自分とでは新日本を出る理由が違うし、それは無関係なことだ。自分のキャリアにとって、一番いいタイミング。ここを出る時間が来たということだ」と説明した。
2008年3月から長期参戦してきた新日プロに対しては特別な思いがある。「タッグチャンピオンとして多くの経験を積んだ。全部がいい思い出。私の全てだった」と感謝の言葉を並べた。さらに「いつかまたビッグスターになって戻ってくるチャンスがあるかもしれない。新日本のファンは世界一のファンだ。IWGPのヘビーのベルトを取りたい思いが強まったら新日本に戻ってきたい」とも語った。
結果的にジェイ・ブリスコ、マーク・ブリスコ組に敗れたこの日の後楽園大会が2人の“ラストタッグ”となった。1月30日に壮行試合を行った中邑同様にアンダーソンとギャローズも、20日の聖地後楽園でセルリアンブルーのリングに別れを告げる。
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