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サガン2013戦いの軌跡 佐賀新聞番記者

 「2年目は1年目より難しいシーズンになる」-。開幕前、尹晶煥(ユン・ジョンファン)監督が語ったようにサガン鳥栖にとって試練の年となった。通算成績は13勝7分け14敗(勝ち点46)。18チーム中12位でJ1参戦2年目のリーグ戦を終えた。前半戦はわずか3勝と低迷。5位と躍進した昨季は一度しかなかった連敗を5度も喫するなど、初めてJ1の壁に苦しんだ一年とも言えるだろう。

 3月2日の鹿島アントラーズとの開幕戦。FW豊田陽平選手のゴールで同点に追いつくと、後半は鹿島を運動量で圧倒し、完全にゲームを支配した。放ったシュートは相手の2倍の14本。1-1で引き分けたものの、昨季以上の成績を期待するファンの声は一気に高まった。

 ただ、その思いとは裏腹に勝ち切れない試合が続き、順位は下降線をたどった。苦戦の要因は誰の目にも明らか。守備からリズムをつくる昨季の戦い方ができず、前半戦だけで昨季の総失点「39」を超えた。初めて無失点に抑えたのは、8月24日の第22節・仙台戦。開幕から半年近くが経過していた。

 戦い方を大きく変えたわけではないし、練習でも決して手を抜いていない。「昨季と何が違うのだろう」-。選手たちはどこか自信を失っているように感じた。結果が出なかった頃、チームの良さを取り戻そうと昨季の映像を確認した選手が、1年前の自分自身の出足の鋭さに驚いていたこともあった。

 失うものが何もないチャレンジャーだった昨季と違い、2年目は無意識のうちに慣れが生まれ、「あと一歩」が出ていなかったのかもしれない。

 それでも、一度もJ2降格圏に足を踏み入れることはなかった。シーズン途中にDF菊地直哉選手やGK林彰洋選手が加入したことをきっかけに、守備を立て直し、自信を取り戻すことができた。シーズン終盤のセレッソ大阪戦や浦和レッズ戦は、昨季をほうふつとさせる堅守とハードワークで快勝した。後半戦だけで10勝を挙げられたのは、チームの実力が着実に上がってきたことの何よりの証拠だろう。

 念願だったクラブハウスが完成し、東アジア・カップで豊田選手が初の日本代表に選ばれるなどクラブとしても新たな一歩を刻んだ一年。今季は昇格3チームのうち2チームが、そのままJ2に逆戻りした。厳しいリーグで2年連続残留を果たした鳥栖は、もうJ1の“お客様”ではない。

 3年目となる来季はJ1に定着し、強豪として成長するための大事な一年になる。苦しんだ今季の経験は、間違いなく糧となる。

2013年12月16日 更新



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