レトロゲーム・アワード受賞! 「スーパーマリオブラザーズ」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

国内で681万本、世界で4024万本。現在でもWii・バーチャルコンソールでの、ダウンロード販売が絶好調。今回は、「レトロゲーム・アワード2007」で大賞を受賞した、「スーパーマリオブラザーズ」を取り上げます。

» 2007年10月30日 00時00分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

まさか宮本茂さんに会えるとは思わなかった

 9月22日、東京ゲームショウのイベントステージで行なわれた「レトロゲーム・アワード2007」にご来場くださった皆様、本当にありがとうございます。

 会場のキャパシティを超えるほど、多くのお客さんにお越しいただきました。見づらかった方、見られなかった方、どうもすみません。

 それにしても、まさか宮本茂さんが来てくださるとは思いませんでした。

 そもそも、ネット投票での獲得票数が圧倒的にトップだったので、「スーパーマリオブラザーズ」が大賞になることが先に決まっていたのです。でも任天堂の方が授賞式に来てくれるかどうか分からなかったので、台本には「任天堂の方が来ないバージョン」もあったのです。

 それが直前になって、まさかの宮本さんご本人登場決定。わたしもびっくりしました。

 (20年前の)最優秀新人賞の小島秀夫さんに、「魔界村」(カプコン)を制作された藤原得郎さん、そしてゲーム秘宝館・殿堂入りソフト(「たけしの挑戦状」)でもタイトーの豊田さんが登壇されて、思っていた以上に豪華なイベントになったのでした。

 わたしは、こんな大きなイベントに参加するのはもちろん初めてで、1週間前からお腹がゴロゴロ鳴るくらい緊張してました。当日は、自分では緊張は収まったと思ってたのですが、ITmedia +D Gamesの記事を読むと、痛々しいくらいアガってたようで。

 「20年前はゲームを表彰する制度がなかったじゃないですか。日本ゲーム大賞もなかったですし、その司会をしていた伊集院光さんが、まだ三遊亭楽大だった頃ですよ」と言おうと思ったら、いきなり「三遊亭楽大」から言っちゃって、その後しどろもどろになるような場面も確かにありましたが。

 さて今回取り上げるゲームは、大賞の「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)です。

 「レトロゲーム・アワード2007」での宮本さんのコメントによると、当時任天堂では、自社ソフトの供給をROMカートリッジからディスクにすべて移行する計画で、ROMの集大成として作られたのが「スーパーマリオブラザーズ」だったそうです。

 また、このゲームの開発と同時に、ディスク用ソフト第1弾の「ゼルダの伝説」も開発されていたそうです。

 今とはゲームの開発体制が違うとはいえ、後々まで語り継がれる大作ソフト2本が、同時に同じスタッフの手で制作されていたというのは驚きです。

画像 東京ゲームショウ最終日、9月23日に撮った1枚。レトロゲーム・アワード2007が終わって、すっかり気が抜けた表情のゲイムマン
画像 ワールド1・エリア1の頭に出てくるクリボーは、多分世界一多くのプレイヤーにやっつけられた敵キャラクター
画像 ゴールした時点で、タイムの末尾が1、3、6だと、その数字と同じ数だけ花火が上がり、1発につき500点入る

ファミコンゲームの常識を変えた「スーパーマリオブラザーズ」

 「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)は、1985年に発売されたアクションゲーム。ファミコン最大のヒット作で、国内だけでも681万本、海外を含めると4024万本という、とんでもない出荷本数を記録した。

 「ドンキーコング」や「マリオブラザーズ」で大活躍したマリオが主人公。マリオを操作し、敵を踏みつけたり、床下からパンチしたりして倒しながら右へと進み、さらわれたピーチ姫を救いに向かう。

 当時のファミコンでは、4ステージくらいでループするアクションゲームもまだ多かった。そんな頃に出た「スーパーマリオブラザーズ」は、8ワールド×4エリア、合計32ものステージで構成されている。

 しかも、ただステージ数が多いだけではなくて、各ステージが長く、そして内容が充実していた。地上、水中、空中、城の中など、ステージのバリエーションも豊富で、敵キャラクターも個性に富んでいた。

 これだけ濃い内容なのに、データ容量はわずか320キロビット、つまり40キロバイトということに驚く。今の携帯電話のゲームだって、短いものでも150キロバイトくらいはある。

画像 水中ステージでは、マリオはAボタンで上昇、何もしないとゆっくり下降していく。敵はファイアボールでのみ倒せる
画像 空中ステージでは足場に注意。画面の外に落ちてしまうと、スーパーマリオでもファイアマリオでも即座に残り人数が減る
画像 城内ではバブルやファイアバーに加え、落ちたら一発アウトの穴や溶岩も多く、高度なテクニックが要求される

 「スーパーマリオブラザーズ」のヒットにより、その後のファミコンゲームの内容は大きく変化した。短いステージが繰り返される、エンディングのないゲームは影を潜め、ステージ数の多さと長さを売りにしたゲームが、多数登場するようになる。

(翌1986年の、ディスクシステムの出現で、使えるデータ量が増大したことも影響している)

 でもそれらのゲームの中には、ただステージ数が多いだけとか、ただ各ステージが長いだけというゲームもいくつかあった。

 さらに、長い上に途中のデータセーブや、コンティニューができないアクションゲームが多かった。こういうゲームは、スーパーファミコンの時代まで存在した。高橋名人に「ゲームは1日1時間」と言われても、それではクリア不可能なゲームが多かったのだ。

画像 これが1-2にあるワープ土管。ワールド2〜4へワープできる。ちなみにゲームオーバーになっても、Aボタンを押しながらスタートボタンを押せば、そのワールドのエリア1から再開できる

 その点「スーパーマリオブラザーズ」では、ワープのできる土管を設けたことで、長時間プレイを強いられることを回避している。

 ワールド1のエリア2で、リフトから天井の上に乗り、まっすぐ進めばワープ土管出現。ワールド2〜4に移動できる。

 さらにワールド4のエリア2では、同じ方法でワールド5にワープできるし、隠しブロックを発見できれば、ワールド6〜8へのワープ土管にも行ける。

 つまり、1-1、1-2、4-1、4-2の4ステージだけプレイすれば、最後のワールド8まで進むことができるのだ(そこから先が大変ではあるけれど)。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2405/30/news040.jpg 釣り人が捨てたフグを保護→ありえない量のエビを与えたら…… 笑いと驚きの結果が反響を呼ぶ「大笑いしてしまいました」
  2. /nl/articles/2405/31/news134.jpg 「僕らが何を言われてもいい」仮面ライダー俳優、余命1カ月の少年の下に訪れる ディケイド俳優も「君の世界に通りすがりに行きます」
  3. /nl/articles/2405/31/news140.jpg TKO木下、“汚い高級外車”停まった8000万円の自宅を初公開 “ペットボトル事件”後には1千万円以上の旧車ゲットも
  4. /nl/articles/2405/31/news138.jpg 「絶対、逆写真詐欺だろ!」 コメダ、新作サンド「具沢山」名乗り戦々恐々 「ボリュームすごそうで怖い」
  5. /nl/articles/2405/31/news115.jpg 絶対目立つな! 浜崎あゆみ、“超高級外車”で子どもの授業参観へ ブランドで固めた強オーラに「お母さん可愛すぎ」「大パニック起きます」
  6. /nl/articles/2405/30/news144.jpg 「余命1カ月の息子に力添えを」 母親の切実なX投稿に仮面ライダー大集結、4100万表示超えの話題に
  7. /nl/articles/2405/31/news186.jpg 有名ハリウッド俳優の“天使過ぎる”美形息子の現在が話題 『GANTZ』作者「立派な女性に成長していて……」
  8. /nl/articles/2405/31/news107.jpg 57歳・パパイヤ鈴木の“激変”姿に驚きの声 「本当に痩せましたね」「目がいってしまう」
  9. /nl/articles/2405/30/news176.jpg どうなってんの!? 平野紫耀、ジャケットを脱いだムキムキ姿に「す、すげえ」「その筋肉ヤバイ」
  10. /nl/articles/2405/30/news065.jpg こ、これは! 実物サイズの戦闘車両プラモを作った人のお宅が厳重すぎて二度見必至「ツッコミどころ満載」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「これを見つけたら緊急事態」 農家が恐れる“生えると危険な雑草”の繁殖力に「悪いやつだったんですね」「よく食べてました」
  2. 「虎に翼」、ヒロインの弟役が初登場 演じた人物のギャップに驚き「同一人物なのか?」「朝ドラにも出るの凄いな」
  3. 【今日の計算】「9−9×9+9」を計算せよ
  4. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  5. YUKI、大胆なスリット入った近影に驚きの声 「52歳なの意味わからんな」「ここまで変わらないって本当凄い」
  6. 誰にも懐かないボス犬を、1歳娘が散歩へ連れて行くと…… 従えて歩く驚きの光景に「あの狂犬が…」「凄い…凄すぎる」
  7. 晩酌中、ふと机の下をのぞいたら…… 背筋が凍える光景に反響続々「皆様は覗かないようにしてくださいね」
  8. 小林麻耶&國光吟、600万円超する“新型外国車”購入に「中古で売る時の値段は考えてません」 高額iPadもゲットで生活フルエンジョイ
  9. 真田広之の俳優息子、母・手塚理美と“超大物司会者”に対面 最新ショットに「ご立派な息子さん」「似てる雰囲気」
  10. 「トップバリュを甘く見てた」 ジョブチューンで審査員大絶賛の“マストバイ商品5選”に反響 「買ってみよ」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「今までなんで使わなかったのか」 ワークマンの「アルミ帽子」が暑さ対策に最強だった 「めっちゃ涼しー」
  2. 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  3. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 同情せざるを得ない衝撃の光景に「私でも笑ってしまう」「こんなん見たら仕事できない」
  4. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  7. 幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は…… 斜め上のキュートな活用術に「超ナイスアイデア」「こういうの大好きだ!」
  8. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  9. JR東のネット銀行「JRE BANK」、申し込み殺到でメール遅延、初日分の申込受付を終了
  10. サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」