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SMAFとは? / SMAF対応音源
ヤマハLSI 『MA-7』

携帯電話上のあらゆるオーディオソースを自在に加工可能
マルチメディア対応携帯電話に最適な高音質・高機能オーディオプロセッサーLSI

写真はヤマハ携帯電話用LSI 『YMU786(MA-7)』

製品の概要
携帯電話のマルチメディア化にともない、着信メロディだけでなく、音楽配信、ビデオ配信、ラジオやアナログ・デジタルテレビ放送の受信等のアプリケーションが登場し、携帯電話上で取り扱われる「音」が今後ますます多様化する方向にあります。こうした動向を背景にヤマハは今回、これらの音を自在に加工・再生するための高音質・高機能なオーディオプロセッサーとして『MA-7(YAMAHA AudioEngineTM)』シリーズを開発しました。
YMU786(MA-7)』は、AudioEngineTMシリーズのベースとなるオーディオLSIです。オーディオプロセッサーと、ミキサー、ヘッドフォンアンプ、スピーカーアンプなどアナログブロックもワンチップに集積しています。

主な特長

新次元のシンセサイザーと多機能エフェクターでゲームや着信メロディが進化
  • 進化したハイブリッドシンセサイザー
    携帯電話に最適な方式として定評と実績のあるFM音源(注1)をベースに、WaveTable音源(注2)、StreamPCM音源、AL音源(注3)など数種類の音源を組み合わせたハイブリッドシンセサイザーを搭載しています。着信メロディはもとより、ゲームの効果音やBGMで表現力豊かなサウンドを鳴らすことができます。最大同時発音数は128音です。ヤマハの提唱する配信フォーマット「SMAF」(注4)をはじめとして、SMF等の標準フォーマットに対応しています。

  • 複数シーケンス同時再生機能
    MIDI系シーケンスが最大 4本、それに加えてデジタルオーディオ系4本の合計8本のシーケンスを全て同時に再生できます。従来製品に比べてゲームサウンドの表現力が飛躍的に上がりました。再生モードを切り変えることで、SMAFとオーディオを同時に再生することも可能。音楽ゲームに最適な、MIDIコマンドをリアルタイムに鳴らすモードもサポートし、音楽ゲームが携帯電話上で容易に実現できます。

  • 多機能エフェクター
    2つの独立したエフェクトモジュールを使って、多彩なエフェクト処理を提供します。Reverb、Delay、Echo、Chorus、Phaserをはじめ、ミドルクラスの電子楽器が搭載しているエフェクトを標準搭載しています。
    例えば、「Reverb」を使えば、レーシングゲームのプレイ中、トンネルに入った瞬間に全体の音響効果(雰囲気)を変えることができます。また、ピッチチェンジを使ってボイスチェンジ機能を実現したり、ドップラー効果を表現することができます。多機能エフェクターは、各種パラメーターを自在にカスタマイズすることが可能であり、オリジナルのエフェクターを作ることもできます。多機能エフェクターの活用により着信メロディやゲーム効果音に適用するSMAFサウンドのクオリティが飛躍的に向上しました。

  • 3Dポジショニングプロセッサー
    頭部周囲に配置した半球上の任意の座標点に、仮想音源を定位させることができます。例えば、左右にスピーカーを仮想配置しBGMを流しながら、4台のレーシングカーを自在に走らせたり、飛行機やヘリコプターを前後左右に動かすなど、臨場感豊かなゲームサウンドを合成することが可能です。座標ポイントや移動時間の情報を3Dコマンドとして「SMAF」に埋め込めば、着信メロディコンテンツにも3D定位効果を付加することができます。
ミュージックプレイヤー機能を高音質化・高機能化
  • エンハンスドワイドステレオ機能
    音楽を再生する際、物理的なスピーカー配置にとらわれない仮想的なスピーカー(音源)を作り出すことで、空間的な拡がり感が得られます。自然なサラウンドが実感でき、奥行きのある音で再生されます。ヘッドフォンで聴く場合にも、通常、頭の内部に定位する音楽を頭の外側に定位させ、長時間のリスニングでも疲れにくい環境を提供します。また、モードを切り替えることが可能で、標準添付される13種類以上のデフォルト設定からお好みのパラメーターを選択できます。さらに、左右のスピーカー間の距離設定やドライ/ウェット音の比率などをアレンジし、オリジナルのワイドステレオモードを構成することが可能です。

  • デジタルイコライザー機能
    聴いている音楽のジャンルに合わせた周波数特性を実現可能です。クラシック、ダンス、ジャズ、ポップ、ロック、ダイナミックなどのプリセットパラメーターを利用できるほか、周波数特性を自在に加工し、オリジナルのイコライザーを開発できるグラフィカルなツールも提供しています。

  • ダイナミックレンジコントロール機能
    スレッシュホールド、圧縮比、アタックタイム、リリースタイム、補正レベルのパラメーター設定でオリジナルのコンプレッサーを構成することができます。従来、特に携帯電話の小さなスピーカーでは、音楽配信でダウンロードした楽曲を再生する場合に小さな音が聞こえにくいという問題がありました。逆に小さな音が大きく聞こえるように設計すると、音が歪んでしまいます。ダイナミックレンジコントロール機能を使えば、あらゆるサウンドソースを最適なダイナミックレンジで再生することができます。

  • サウンドフィールドコントロール機能
  • この機能は、空間的な反響音をシミュレートするものです。コンサートホールのような残響を付加しながら音楽を再生することができます。

  • ボーカルキャンセル機能
    業務用カラオケ機器などでも使われている機能で、ボーカルが入った通常の音楽から、人の声の特性を利用して、ボーカルだけを消去します。この機能を使えば、ボーカル入り楽曲をダウンロードするだけでカラオケ用途にも応用できます。

「音の出口」をトータルに管理、各種プログラミング環境にも適応
  • 多機能ミキサー
    音楽配信、着信メロディ、ゲーム、ムービー、ラジオ、テレビ放送、Bluetooth入出力など、多様化するサウンドソースを総合的に管理します。

  • スピーカー/ヘッドフォン双方の環境に対応するBinaural Path(バイノーラルパス)
    プリプロセスされたコンテンツの場合、スピーカーとヘッドフォンでは出力する際の音響特性が異なるため、従来はヘッドフォン用とスピーカー用で二種類のコンテンツを用意する必要がありました。MA-7では、Binaural(バイノーラル)モードでコンテンツを配信することで、出力環境に合わせて自動的にpathが切り替えられるため、制作コンテンツは1種類で済みます。

  • 筐体の音響特性に合わせてパラメーターをカスタマイズ可能
    10種類のクロストークキャンセルパラメーターを同梱するほか、高音質化設計に関するガイドラインやリファレンスコンテンツを用意しています。

  • 高機能ゲームサウンドにむけてJavaやBREWなどの各種プログラミング環境に適応
    MA-7は高機能なプログラミング API を実装しています。さらに、このAPIをJavaやBREWなどの環境で活用するための接続性検証やSDKの環境構築などを、プログラミング環境ベンダと協力して行い、ゲームサウンド制作に向けたトータルサポートを提供します。楽曲制作を行うためのオーサリングツールも提供し、チップだけでなく、ドライバソフトウェア、各種ツールなどの総合力で、高品質なモバイルオーディオ環境を実現いたします。
<注>
  1. FM(Frequency Modulation)音源
    周波数変調を利用した音源方式で、電子楽器やコンピュータミュージックなどで幅広い実績があります。自然楽器の合成音から電子音まで自由な音作りが可能です。

  2. WaveTable音源
    メモリに格納された音色データを読み出し、再合成して音を出す音源方式です。もともと実際の音を録音して音色を作るためリアルな音が出せる反面、音質を向上させるためには大量の波形データを必要とします。

  3. AL(Analog Lite)音源
    ローパスフィルタの原理で音色を加工し、表現力豊かなサウンドを得る音源方式です。MA-5で追加されたAL音源は、MA-7において全てのFM音源・WaveTable音源に組み込まれ、拡張 FM/WaveTable音源方式となりました。

  4. SMAF (Synthetic music Mobile Application Format)
    「SMAF」は、携帯電話をプラットフォームとして、音や画像を組み合わせたマルチメディアコンテンツのために、当社が開発し公開しているファイルフォーマットです。音楽データのほか、テキストや画像(静止画、動画)、デジタル音声のデータ(PCM/ADPCMなど)も同時に扱うことができます。メロディ着信音・声の着信音はもとより、カラオケ、グリーティングメッセージ、ゲームなど、音楽とテキスト、画像が一体となったさまざまな形態のサービスやコンテンツへの応用が可能です。
※文中の商品名、社名等は当社や各社の商標または登録商標です。
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