「イスラム国」、パルミラで2つ目の神殿破壊か
【カイロ=久保健一】ロンドンを拠点とする「シリア人権監視団」は30日、イスラム過激派組織「イスラム国」が、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されている、シリア中部のパルミラ遺跡内にある「ベル神殿」の一部を破壊したと発表した。
破壊された日時や被害の程度など詳細は明らかにされていない。
ベル神殿は、ギリシャ・ローマの影響を受けた列柱で知られる古代の石造建築で、パルミラ遺跡の中でも比較的保存状態の良い遺構として知られていた。
今年5月にパルミラ遺跡を制圧した「イスラム国」は、今月23日に同遺跡内の「バール・シャミン神殿」を爆破して破壊した。「イスラム国」は、イラク・シリア両国で実効支配地域を広げた昨年6月以来、両国に残る他宗教、他宗派に関係する歴史建造物の破壊を続けている。
2015年08月31日 11時54分
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