警察官の動向情報を風俗店に販売、グループ摘発

 ソウル地方警察庁は30日までに、風俗店を取り締まる警察官を尾行して得た動向情報を風俗店に売却し、報酬を得ていたグループ3人を犯人隠匿の疑いで摘発し、逮捕状を請求した。

 調べによると、主犯格の男は今年6月から8月までソウル市広津区で擬似性行為を行う「キスバン(キス部屋)」と呼ばれる風俗店を経営していたが、警察に摘発され、100万ウォン(約7万6000円)以上の罰金処分を受けたため廃業。その後、男は「警察の取り締まり情報を自分と同じ立場の風俗店に提供すれば金がもうかるのではないか」と考え、警察官の動向を監視する「アンテナ」と呼ばれるグループを立ち上げた。

 グループを結成した男は、売春あっせんサイトに登録した業者に連絡し「1日3万ウォン(約2300円)で警察の取り締まり情報を提供する」と持ち掛け、10の業者と契約を結んだ。内訳はキスバン7カ所、ビル内の売春店3カ所だった。

 容疑者らは11月1日から取り締まりを行う警察官の事務室前に待機し、出動する取り締まり車両を尾行。警察の移動経路を主犯格の男に連絡した。報告を受けた男は契約を結んだ風俗業者にスマートフォン(多機能携帯電話端末)アプリのグループチャット機能で伝達した。しかし、尾行されていると感じた警察官が車両後部に監視カメラを設置して調べたところ、犯行が発覚。容疑者らの「新事業」は22日間に429万ウォン(約33万円)を稼いだところで終わった。

李恵云(イ・ヘウン)記者
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