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【橋下府政ウオッチ】ここまでしてくれるとは…競争主義者の意外な一面 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:橋下府政
「公立と私立高校で切磋琢磨させる」などと、とかく競争をあおる発言が目立つ橋下徹知事だが、障害児らに対しては歴代知事のなかでも、ひときわ手厚い対策をとっていることはあまり知られていない。
例えば、支援学校のスクールバスの拡充でコースを増やし、子供たちの通学時間を短縮した。自宅から学校までの通学時間が2時間近くという子供もいたという。保護者からは切実な要望が出ていたが、長年にわたり改善されていなかった問題だった。
また、知的障害の子供が増加したことを受け、一校あたりの生徒数がふくれあがっていた支援学校を4校も増設することを決めた。財政難にもかかわらず総額100億円もかけた。ある府教委幹部は「公約でも福祉のことはあまり触れられておらず、当初は知事がここまでしてくれるとは思わなかった」と打ち明ける。
知事がこうした施策に力を入れるきっかけになったのは、ある支援学校への視察だったという。知事は支援学校の現場を目の当たりにし「これまでは机上の空論だった」と、施策の見直しに言及した。
だが、支援学校の現場は障害の種別や程度によって、生徒の個性は一般校より多様だ。
教師たちは、その子供たち1人1人に対し丁寧な対応をすることが求められる。経験豊富な教師の数を増やすことや一定程度の設備を整えるには、当然、相当のお金や労力がかかる。視察を通じて、知事は障害者の抱える現実の一端をかいま見たのかもしれない。