道頓堀川の水位を上げていた 大阪市「阪神ファンがケガしないよう」

原田達矢
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 プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝を決めた14日、大阪・ミナミを流れる道頓堀川を管理する大阪市が、川の水位を約50センチ上げていたことがわかった。川への飛び込みを警戒して、川底への衝突を防止したり、遊歩道へ救助しやすくしたりする狙いがあったという。

 市河川課によると、阪神優勝前日の13日午後から道頓堀川と近くを流れる東横堀川の水門を操作し、通常約3メートルの道頓堀川の水位を試合当日の昼ごろには約3メートル50センチまで上昇させた。

 府警によると15日午前3時までに26人が川へ飛び込んだものの、けが人はいなかった。市は、同日午後には水位を戻した。

 これまでにも、ハロウィーンや年末のカウントダウンなど、川に架かる戎(えびす)橋に大勢が集まる際には道頓堀川の水位を上げていたという。

 20日にはパ・リーグのオリックス・バファローズが優勝を決め、10月からの日本シリーズは「関西対決」になる可能性がある。市の担当者は「今後も状況と安全性を考えて水位の操作を検討したい。が、危険なので、まずは絶対に川に飛び込まないでほしい」と語った。

 横山英幸市長は21日、記者団の取材に「水位を50センチ上げたから、安心して飛び込めると思われたら困る。泳げるような河川ではない。飛び込みだけは本当にやめていただきたい」と強調した。(原田達矢)

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