霧島神宮に「国宝」指定書 霧島市役所で伝達式

 2022/03/23 12:26
国宝の指定書を受け取る霧島神宮の慶光院利致宮司(右)=霧島市役所
国宝の指定書を受け取る霧島神宮の慶光院利致宮司(右)=霧島市役所
 2月に本殿・幣殿・拝殿が国宝に指定された霧島神宮(霧島市)の指定書伝達式が22日、同市役所であり、中重真一市長が慶光院利致宮司(74)に手渡した。同神宮で保存される。

 文部科学省から県を通じて市に届いた。慶光院宮司は「調査研究や行政手続きなど多くの皆さまから力をもらった。後世まで守り伝えるため、万全を尽くしたい」。中重市長は「先人が残した文化的遺産を引き継ぐことが、私たちに求められる使命」と話した。

 現在の社殿は1715(正徳5)年、薩摩藩主・島津吉貴が寄進した。国の文化審議会は昨年11月、国宝指定を答申。柱に巻き付く龍を彫刻した龍柱(りゅうばしら)をはじめとする豪華な装飾などが評価を受けた。県内の文化財が国宝となるのは、1964(昭和39)年の太刀銘国宗(工芸品)以来2件目。

 国の重要文化財に指定された鹿児島神宮にも18日、指定書が伝達された。
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