武雄市は28日、西九州新幹線開業にあわせて武雄温泉駅構内に建設中の観光交流センターを「武雄 旅 書店」とし、新幹線開業日の9月23日にオープンすると発表した。在来線側にある観光案内所も同時に改装を進めており、従来の観光案内に加え、鉄道を利用しない人でも楽しめる待合、物販、情報発信とマルチな機能を持たせる。
駅南側の新幹線改札そばにできる「武雄 旅 書店」には、旅行関連の書籍販売や沿線市町の観光パンフレットなどを用意する。カフェも設置し地元産品を使ったスイーツの提供や、夜はバーとして周辺地域の地酒を楽しめる。クラウドファンディングを利用して製造中の武雄の地酒「御船山」も準備する予定。
駅北側の在来線改札口前の観光案内所も全面改装し、物販に加えレンタサイクルや荷物の一時預かりなど従来のサービスを充実させる。待合スペースを現在の3倍の35席に増やし、電源席も設ける。全体の雰囲気を浴場をイメージした造りにして、湯の街・武雄をアピールする。
観光交流センターは、運営基本計画の作成業務については昨年12月に公募型プロポーザルを実施し、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(大阪府)に委託した。施設の運営方法に加え、ネーミングやサイン、ロゴも同社が提案した。完成後は武雄市観光協会が運営を担う。
会見で小松政市長は「新幹線駅は機能重視で無機質なイメージがある。これがあるから武雄温泉駅に来たいという人を増やし、食とカルチャーの発信拠点にしたい」と期待を寄せた。(澤登滋)