おなじみシベ超シリーズもいよいよ第4作。しかしこの第4作はなんと一日限りの「オンステージ」。
晴郎閣下の「ウッ!」や、佐伯大尉のロープ投げなど、「お約束」がファンを楽しませてくれる。
舞台俳優達の好演も魅力だが、やはりマイクの棒読みとたどたどしいセリフ回しがシベ超の真骨頂。そして西田和昭によるツッコミというスパイスも効いている。
名優達と水野のフリートーク部分もあり、革新的内容に満ちあふれた舞台だが、クライマックスでは、真のテーマ「反戦」が、真に迫ってくる。
俳優達の怒濤のセリフ忘れやウケねらいの連発のせいで、スジが分からなくなるが、2度、3度と見てほしい。この舞台が訴えたいのは「笑い」だけではないことが分かるはずだ。
出演者や観衆が一体となって、水野晴郎という玩具をもてあそぶうちに、彼ら、そしてDVDを見る我々はやがて、水野の掌の上でもてあそばれ、そして何かを知る。その何かこそ、水野がほんとうに後世に伝えたいことなのだ。
だが、まずは笑おうではないか。