ヒグマ被害発生時に「警報」「注意報」 道が運用開始

中野龍三
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 ヒグマによる人身被害を防ぐため、北海道は「警報」や「注意報」を発出して住民に注意を呼びかける制度を5月から試行的に始めた。市街地での発生など危険度に応じて、報道機関への情報提供やホームページ、SNSを通じて周知する。

 昨年度にヒグマに人が襲われる被害が相次いだことを受け、4月から計画期間が始まった「道ヒグマ管理計画(第2期)」に新たに盛り込まれた取り組み。

 呼びかけのレベルは3段階。市街地付近で人身被害が発生した場合は「警報」。市街地付近でヒグマが頻繁に目撃されたり、市街地以外で被害が発生したりした場合は「注意報」を発出する。

 対象区域はヒグマ出没や被害発生の市町村や区域。発出期間は1カ月を目安とする。「注意報」などが発出された時は、定められた対応方針に基づいて関係機関が必要な対応を行う。

 被害は起きていないものの、地域や期間に応じて周知が必要な場合は「注意喚起」を発出する。山菜採りなどで注意が必要として道が設けている「春のヒグマ注意特別期間」(4月1日~5月31日)は「注意喚起」にあたる。

 道ヒグマ対策室は「クマの活動が活発化する時期でもあり、地域の実情に応じて運用を適宜見直していく」としている。(中野龍三)

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