将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)に広瀬章人八段(35)が挑戦する第35期竜王戦七番勝負第2局は10月21日、京都府京都市の「総本山 仁和寺」で行われ、広瀬八段が56手目を封じて指し掛けとなった。あす22日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
【動画】藤井竜王追いつくか、広瀬八段がリード広げるか 注目の第2局
第1局は挑戦者が先勝。初防衛に向けて、何としてでも第2局で追いつきたい藤井竜王の先手番で始まった本局は「角換わり」の出だしとなった。しかし、後手番の広瀬八段が序盤早々に工夫を見せ、角を一つ上がって先手に獲らせて広瀬八段が異形の金上りとなる「3三金型」から腰掛け銀を組み合わせた。プロ間でも前例は少なく、意表を突く展開に。挑戦者の用意した意欲的な作戦に、藤井竜王は1日目から持ち時間の半分以上、約4時間半を費やした。
午後6時、立会人の谷川浩司十七世名人(60)が定刻を告げると、手番の広瀬八段はすぐに返答して封じる意思を示した。
ABEMAの中継に出演した北浜健介八段(46)は、「広瀬八段の作戦に進んでいると思う。(消費)時間も進行も、不満ないと思う」とコメント。一手一手が難しく、複雑な中盤戦を進行している。ABEMAの「SHOGI AI」はほぼ互角を表示。終盤戦に向けて、両者の描く構想に大きな注目が集まっている。
2日目の対局は、22日午前9時頃から再開される。持ち時間は各8時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【封じ手時点での残り持ち時間】
藤井聡太竜王 3時間27分(消費4時間33分)
広瀬章人八段 5時間39分(消費2時間21分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)