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2022年5月19日 放送
リーズナブルでリッチな気分
新感覚!豪華 四つ星ホテル
- カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント 会長兼社長 穂積 輝明(ほづみ てるあき)
コロナ禍で利用客が激減、大打撃を受けているホテル業界。そんな中、コロナ禍で新たに3店舗をオープンさせ、今年も熊本・宇都宮に2店舗を開業させる注目の新興ホテルがある。それがカンデオホテルズだ。2020・21年は、コロナの影響で売り上げを落としたものの、テレワーク対応プランや、エッセンシャルワーカー向け長期利用プランがヒットして、全店でコロナ前の売り上げに回復させた。客から支持される理由は、「ビジネスホテルよりも1ランク上のラグジュアリーさで低価格」という、ビジネスとシティホテルの中間を狙った戦略だ。自らを"唯一無二の4つ星ホテル"と謳い、ビジネスマンの出張から、女子会、家族旅行も満足させる、ホテル業界の新興勢力・カンデオホテルズの独自戦略に迫る。
社長の金言
- 信頼して 先に信じるTweet
放送内容詳細
■大都会で話題沸騰!ラグジュアリーなのに低価格ホテル
東京のど真ん中、六本木。駅から徒歩2分の所に、連日ほぼ満室状態なのがカンデオホテルズ東京六本木。客室は解放感のある大きな窓が特徴。部屋の広さは16~20平米でゆったりできる広さに設計されている。ベッドは最高級クラスのシモンズ社製。窓際には“小上がり”を設け、靴を脱いでリラックスできるソファを設置。豪華な朝食(別料金)もあり、値段もいたってリーズナブル。サラリーマンの出張用だけでなく、家族旅行にも、女子会にもよく利用される。そして客に最も人気があるのが、ホテル最上階にある全面ガラス張りの露天風呂「天空のスカイスパ」。屋根がなく、開放的な気分で湯に浸かることができる。これらの設備は社長自らが手掛けているという。カンデオホテルは全国に23店舗を展開。新しいホテルは、旧来のものから進化させるのがポリシーだという。京都にオープンした京町屋の建物を利用したホテルは、進化系の最たるもの。和のラウンジを設けたり、京都ならではのおばんざいを楽しめる朝食がウリだ。
■大手ホテル業界がやらない穂積の独自戦略
京都大学卒業後、あの江副浩正氏がオーナー兼経営者を務めるベンチャーデベロッパーに入社した穂積は3年で退社し、不動産のファンド会社へ転職、ホテルの開発事業に携わった。そこで、新たなホテルビジネスを思いつく。ビジネスホテルよりも高品質で、ラグジュアリーホテルほど高額すぎない、その中間領域のホテルに商機があるとそこにこだわり続け全国に拡大を続ける。しかしコロナ禍でピンチが訪れる。毎月6億円を持ち出すというひっ迫した財務状況に。しかし穂積は従業員全員の雇用を守り抜き、従業員のアイデアをもとに様々な宿泊プランを作り、これが客を呼び、ピンチを脱出。また、カンデオには従業員のやる気を出す独自の人事制度がある。それは、年齢・性別・学歴・国籍を問わない昇格システムで、アルバイトから役員になったスタッフもいる。
ゲストプロフィール
穂積 輝明
- 1973年京都府生まれ(京都大学大学院工学研究科修了)
- 1999年スペースデザイン
- 2003年クリード
- 2005年カンデオ・ホスピタリティ・マネジメントを創業し代表取締役社長に就任
企業プロフィール
- 全国に23施設を展開(計4,235室)
- 顧客満足度ランキングで1位を獲得 2012年&2017年連覇を達成(日経ビジネス)
- 2025年までに国内外10,000室突破を目指す
- 2021年度予算 102億円(一般・特別会計含む)
その昔、ホテル建設には莫大な資金が必要で、それを取り返すのに数十年かかる、だから大手企業しか参入できないと言われた。今、そんなことを言う人はバカしかいない。宴会場が基準だ。宴会場は泊まる人のためのものではない。綿密な、情報集めと、スタッフのモチベーションが必要だ。ホテルにはちょうどいい広さというものがある。200平米の部屋は落ち着かない。カンデオの快適さは何百、いや何千というホテルが参考になっている。その粋を集めているのだ。