東大寺学園、高校募集停止へ 完全中高一貫化進める 24年度から

米田千佐子
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 全国有数の私立進学校として知られる東大寺学園中・高校(奈良市山陵町)が2024年度から高校入試の募集を停止することが14日、わかった。完全中高一貫化を進める。

 東大寺学園は1926年に東大寺の学僧ら働く若者のための夜間学校として生まれた「金鐘中等学校」をルーツにもつ全日制中高一貫の男子校。東京大、京都大などの国公立大に多くの卒業生を送り出してきた。最後の高校入試となった今春の入試で36人が入学し、23年4月1日現在、中学630人、高校632人の1262人が学ぶ。

 東大寺学園中高によると、完全中高一貫化について約10年前から議論してきた。一方、5年ほど前から約40人の定員に高校からの入学者数が満たない年も出てきた。

 社会情勢、経済状況の変化と教育方針の変更などから高校入試の募集停止を決めたという。募集停止を見越して21年度中学入試以降、定員を176人から200人に増やしている。

 本郷泰弘校長は「ゆっくりやりたい教科はゆっくり、先取りしたい教科は一部先取りするという独自のカリキュラムを作れる。6年間のびのび伸ばす」と語った。

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米田千佐子
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