篠原 修司

「放射能がくる」の『AERA』、Twitterで形だけの謝罪

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記事公開日:2011/03/20 19:58 | 最終更新日:2011/03/21 08:24

 さきほどお伝えした朝日新聞出版の週刊誌『AERA』が表紙で「放射能がくる」と読者を煽った件ですが、TwitterのAERA公式アカウントが形だけの謝罪を行っています。これはひどい。

 AERA公式アカウントによる謝罪は以下のとおりです。

 AERA今週号の表紙及び広告などに対して、ご批判、ご意見をいただいています。

 編集部に恐怖心を煽る意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます。

 編集部では今回いただいたご意見を真摯に受け止め、今後とも、様々な角度から全力を挙げて震災報道を続けていく所存です。

 最後になりましたが、被災者、関係者のみなさまには心よりお見舞い申し上げます。

 Twitter / @AERA: AERA今週号の表紙及び広告などに対して、ご批判、ご …

 Twitter / @AERA: 編集部では今回いただいたご意見を真摯に受け止め、今後 …

 ※読みやすいよう改行を加えています。

 ハッキリ言いましょう。こいつらは何も分かっちゃいない!

 まずボクも、そしてTwitterやネットの掲示板で批判している人たちも不快に思っているんじゃありません。これは、怒っているのです。「なぜこんな時に読者の恐怖心を煽るのか」と。

 一応「読者」と書きましたが、読もうが読むまいがこの表紙を目にした人は不安を覚えるでしょう。なんせ全身防護服の人間に「放射能が来る」のキャッチコピーです。これで「大丈夫」と言っても説得力はなく、このデザインからは読者を怖がらせる(そして雑誌を買わせる)意図しか感じられません。

 だいたいこの中吊り広告からしてひどいものです。

 「放射能がくる」、「原発が爆発した」、「東京電力、コントロール失った組織」、「被曝したらどうしたらいい?」、「魔の避難所、200人流された」、「20波が襲いかかった連鎖災害」。

 AERA編集部は教えて欲しい。これのどこが「恐怖心を煽る意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図」なのか? ボクにはサッパリ理解できません。

 そもそも深刻な被害を受けている被災者の人たちは、『AERA』を見ることも読むこともできません。つまり、これを目にするのは被災地域以外に住む人たちなのです。それなのになにが「被災者のみなさまには心よりお見舞い申し上げます」なのでしょうか、反吐が出ます。

 AERA編集部員がこの表紙、そして中吊り広告を持って「恐怖心を煽る意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で作りました」と被災者の方々に言えるならもはや何も言うことはありません。さっさと廃刊してください。

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