福井工大 投手力に磨き
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全日本大学野球 あす開幕
7日に神宮球場(東京)や東京ドーム(同)で開幕する第70回全日本大学野球選手権記念大会(全日本大学野球連盟、読売新聞社主催)に、福井工大(福井市)が北陸代表として出場する。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が中止されただけに、ナインは出場できなかった先輩たちの思いも背負って頂点を目指す。(山内浩平)
2年ぶり開催「先輩の分も頑張る」
チームは開幕日に、東京ドームで北海学園大(北海道)と対戦する。本番が近付いた3日、選手たちは、永平寺町のカールマイヤーグラウンドで最後の調整を行った。投手陣はブルペンで一球一球フォームを確かめるように投げ込み、乾いたミットの音を響かせていた。野手陣はフリー打撃や守備練習を行った。
今年の春季リーグ戦は開幕後、新型コロナの感染防止対策で富山大が課外活動禁止となったため、出場を辞退し、5大学による交流戦になった。その後、石川県が警戒レベルをステージ3の「感染まん延特別警報」に引き上げたことを受けて交流戦が中止となり、代表決定戦に移行した。
リーグ戦は変則的な経緯をたどったものの、チームは代表決定戦で4勝1敗の成績を収め、10大会連続43度目の切符を手にした。投手を中心に守り勝つ伝統の野球に磨きを掛け、5試合の失点はわずか6点。完封勝利も2試合あった。
多彩な球種を操り、打たせて取る投球を身上とする祝原光希投手(3年・阪南大)が試合を作り、最速150キロを誇る抑えのエース・谷優希投手(4年・西舞鶴)までつなぐ。野手陣からも「投手陣が崩れる心配がないので、安心して守れる」と信頼が厚い。
昨年は新型コロナの影響で、春季リーグ、全国大会ともに中止となった。今年主将を務める井元勘太選手(4年・沖縄尚学)は、1学年上の先輩たちが、全国の舞台で活躍する夢がかなわず、涙を流す姿を見てきた。「先輩たちの分まで頑張らないといけない。大会が行われることに感謝の気持ちを持って臨み、日本一に挑戦したい」と誓った。