現場の疑問 ことばQ&Q 視聴者の疑問
「大地震」の読み方は?
99.01.01
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1月17日、兵庫県南部を中心に大きな被害をもたらした大地震−「阪神大震災」から4年たちました。こうした「大地震」の読み方は、[オージシン]・[ダイジシン]どちらでしょうか。 |
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[オージシン]が慣用的な読みです。 |
【解説】
接頭語「大」のつくことばで、読みが[ダイ]か[オー]か、よく迷うところですが、これには一般的な決まりがあります。原則として、「大」のあとに漢語(音読み)がくると[ダイ]、「和語」(訓読み)がくると[オー]です。
例えば・・・ [ダイ] 大英断 大音声 大草原 大打撃 大接戦 大洪水など [オー] 大金持ち 大酒飲み 大入袋 大通り 大売り出しなど
しかし、「大地震」の場合は例外的に[オージシン]と読む慣用がありました。このほか、次のことばも「大」のあとに漢語(音読み)がきていますが、慣用的に[オー]と読むことになっています。
「大火事」「大御所」「大道具」「大所帯」「大騒動」など。
ちなみに、 阪神・淡路大震災の年の平成7年(1995年)11月にNHKが行った「ことばのゆれ」S国調査によりますと、「大地震」を8割近く(77.6%)の人が[ダイジシン]といっています。「大地震」については、実際には[オー]か[ダイ]かで揺れがあり、調査結果で見る限り、しだいに[オー]よりも[ダイ]と言う人が増えているということが言えます。
(NHKことばのハンドブックP26、P354参照)
(回答者 研究主幹 豊島秀雄)
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