作曲家・生物物理学者の松平頼暁さん死去 前衛的な作風生涯貫く

 前衛的な作風を生涯貫き、オーケストラや室内楽から電子音楽まで膨大な楽曲を残した作曲家、生物物理学者、理学博士の松平頼暁(まつだいら・よりあき)さんが9日、肺炎で死去した。91歳だった。通夜は20日午後6時、葬儀は21日午前10時30分から東京都荒川区西日暮里6の55の1のメモリアルセレス千代田21で。喪主は孫理弥(よしみ)さん。連絡先は、遺族代理人の石塚潤一さん(080・5496・6854)。

 1931年東京生まれ。父は作曲家の松平頼則。作曲は独学。20代から国際現代音楽協会(ISCM)主催の音楽祭に招かれ、国際的な評価を得てきた。情念に偏りがちな音楽のありように疑問を抱き、音楽の様々な要素を数値化する音列技法を用いるなど、システム化した作曲の可能性を模索し、一柳慧やジョン・ケージの影響で数々の偶然性の音楽も手がけた。生物学を学び、立教大学の教授も務めた。「マリンバとオーケストラのための『オシレーション』」で第28回尾高賞受賞。紫綬褒章

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