阪神・小野寺暖外野手(23)が12日、奈良・広陵町の広陵中学校で行われた「プロ野球・奈良県人会」の野球教室に参加。DeNA・三浦大輔監督(47)から「打たんかったら育成に落とすぞ!!」と珍ゲキを受けたことを明かした。今季は目標としていた支配下登録をゲット。3年目の来季は、同郷の大先輩にバットで〝恩返し〟する。
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〝ハマの番長〟から強烈な珍ゲキだ。野球教室が始まる前の控室。DeNA・三浦監督からの想像もしなかった言葉に、小野寺は思わず吹き出した。
「打たんかったら育成に落とすぞ‼」
現役時代に通算172勝を挙げた同郷の大先輩からの期待と愛情の裏返しだった。もちろん、小野寺は3年目の来季、しっかりと応えるつもりだ。
「今季はDeNA戦だけノーヒットだったんで。(来季は)恩返しというか、良いところを見せたいですね」
今年4月、支配下選手に昇格し、1軍では34試合に出場して打率・179、1本塁打、2打点。三浦監督率いるDeNA戦は8打数無安打で、セ・リーグ相手で唯一、ヒットが打てなかった。来季こそ、目の前でいいところを見せたい。
2人の初対面は19年12月、小野寺が阪神から育成ドラフト1位で指名された直後に行われた奈良県人会の野球教室。それから1年後の小野寺について、当時ハマの2軍監督だった指揮官は「フェニックス・リーグで、しっかりと思い切りのいいスイングしているなと思って見ていました」と振り返る。まだ1軍で大きな結果を残していない後輩に「敵として、やっかいなバッターになる。横浜戦以外で頑張ってほしい」とエールを送った。
「奈良でプロ野球選手は誰がいるかってなったら、三浦さんとみんな答えると思う。そういう選手になれるように頑張ります」
小野寺は奈良のヒーローになることを誓った。来年1月には沖縄で大山と合同自主トレを予定。持ち前のパンチ力に磨きをかけ、外野のレギュラーを奪う。(三木建次)