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この企画はスポーツ紙
4紙のウェブサイトによる
初の共同プロジェクトです

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 NEWS INDEX

長嶋JAPAN3連勝でアテネ切符!
アジア野球選手権2003

 長嶋JAPAN、アジア1位でアテネへ―。決勝リーグ最終日で韓国と対戦した日本は、先発・和田毅から黒田、岩瀬、小林雅の4投手の継投で韓国打線を完封。3戦全勝で6大会連続の五輪出場切符を手にした。アテネ五輪の球技で出場権を獲得したのは、女子ソフトボールに次いで2競技目。3試合で計1失点と、あえて大砲不在の代表を編成した長嶋茂雄監督(67)の構想が実った。来年8月のアテネ五輪では、1984年ロサンゼルス五輪以来の金取りに挑む。また、台湾が2位で3大会ぶりの五輪出場を決めた。
 

アジア野球選手権 日本―韓国 (7日、札幌ドーム)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
日本(3勝)0 0 1 0 0 1 0 0 0 2
韓国(1勝2敗)0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
[勝]和田毅
[敗]李丞鎬
[日]和田、黒田、岩瀬、小林正―城島
[韓]李丞鎬、林昌勇、゙圭帝、趙容浚―趙寅成、陳甲龍
 
6回無死二塁、福留の適時二塁打で2点目が入り喜ぶ長嶋監督(右)と中畑コーチ(中)
      ◆表彰選手
▽最優秀選手 宮本慎也(日本)
▽首位打者 高橋由伸(日本)
▽最多本塁打者 該当者なし
▽最多打点者 福留孝介(日本)
▽最優秀投手 松坂大輔(日本)

※宮本も5打点だが、打席数の少ない福留が受賞。最多本塁打は2本以上。

 冷えきった外気をかき消すだけの熱情を、長嶋監督は全身から発していた。端正な顔立ちは興奮で赤く染まり、髪形の乱れも忘れて、声をからした。ゲームに集中するため、初めて眼鏡をかけてさい配をふった。これまでの野球人生で得た栄光と名声のすべてをかけた新たな戦いで、また勝利した。

 9回、小林雅が最後の打者を空振りの三振を奪うと、人を魅了してやまないあの笑顔で選手一人一人と握手を交わした。「ウチの投手も1、2番手、そして最後の小林君が仕上げてくれて。理想的な展開となった」戦前のもくろみ通り、投手力で韓国をねじ伏せた。 戦前は天王山になると思われた韓国戦に、思いきってルーキー和田を先発させた。「シリーズほど緊張しないと思っていたが、実際に日の丸をつけて戦うと緊張感があった」日本シリーズで見事な投球をした天才左腕は、4回には2死満塁のピンチを招きはしたが、張盛好(チャン・ソンホ)をスライダーで空振りの三振。6回1死まで4安打9奪三振で無失点と、見事な投球を披露した。

 ここ一番での勝負度胸と、左の強打者が多いことをにらんで、長嶋監督は早くから和田の韓国戦登板を模索していた。都内での自主トレ期間中、対戦したことのあるパ・リーグの打者を呼んで、その長所を聞いた。

 「直球と変化球の腕の振りがまったく同じ。球持ちが長いので、速さを感じるし、変化球も手元で曲がるため、球種の判別もつきにくい」パの猛者の絶賛を直接、耳にして、アジア最大のライバルに、エースの上原ではなく、新人左腕をぶつける大胆な選択を決めた。

 初戦、上原で勢いをつけ、松坂で切符を確実にして、和田で決める。戦略は見事に当たった。台湾、韓国の強豪2か国を相手に2試合連続の完封を達成。3試合でわずか1失点と、完ぺきな防御で、念願のアジア予選1位通過を果たした。

 昨年10月、釜山で行われたアジア大会を、強化本部長として視察した。プロアマ混成の日本は韓国に大敗。台湾にすら勝てなかった。「負けることは仕方ない。しかし負けに慣れるのが怖い」指揮官は訴えた。

 日の丸への誇りが失われることも恐れた。選手同士が誇れるチームをつくって、巻き返す必要がある。最強JAPAN編成へ。自ら泥をかぶる覚悟でユニホームを身につけ、1年前の雪辱を果たした。

 「我々は究極の目的はアテネでの戦いだ。国際大会は一発で決するケースは多くない。機動力を使い、つないで点を取り、守りを充実させたい」アジアを制したのと同じ野球で、アテネのメーンポールに日の丸を掲げる。(山本 理)

 日本・長嶋茂雄監督「3連勝でアテネの出場権を手中に収めたかったので、実践できて喜んでいる。待ったなしの1本勝負の中で、理想に近い展開ができたと思う。われわれの究極の目標である来年の本番に向け、これからスタッフの人選などを抜かりなくやっていきたい」

 竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長「最初のうちは日の丸を背負った硬さが見られたが、実力を発揮してくれて大変うれしく思っている。野球は国民的スポーツなので(五輪に)出ると出ないでは盛り上がりが違う。本番でもベストメンバーを組んで、金メダルを目指してほしい」
 

【試合経過】
 ◇9回
 【日】井端の代打谷繁投ゴロ、小笠原二ゴロ、二岡中飛
 【韓】朴栽弘三振、鄭成勲右飛、陳甲龍三振
 (両軍0)

 ◇8回
 【日】(捕手陳甲龍、左翼朴漢伊)高橋由四球、城島三邪飛、(投手゙圭帝)福留三振、(投手趙容浚)谷右飛
 【韓】李晋暎遊ゴロ、金鍾国左前安打、李承Yの二ゴロで金東柱二進、(投手小林雅)金東柱三振
 (両軍0)

 ◇7回
 【日】二岡遊ゴロ、松井二ゴロ、宮本右飛
 【韓】(投手岩瀬)張盛好の代打陳甲龍二ゴロ、趙寅成三振、朴鎮万遊ゴロ
 (両軍0)

 ◇6回
 【日】城島右前安打、福留のとき暴投で城島二進、福留の右越二塁打で城島生還、谷の右飛で福留三進、井端三振、小笠原一ゴロ
 【韓】金鍾国中飛、李承Y中前安打、金東柱の四球で一、二塁、(投手黒田)朴栽弘一邪飛、鄭成勲左飛
 (日1、韓0)

 ◇5回
 【日】二岡右中間二塁打、松井の右飛で二岡三進、(投手林昌勇)宮本右飛、高橋由三振
 【韓】趙寅成三振、朴鎮万左飛、李晋暎二ゴロ
 (両軍0)

 ◇4回
 【日】福留三振、谷二直、井端バント三塁内野安打、小笠原三振
 【韓】金鍾国左前安打、李承Yの二ゴロで金鍾国二進、金東柱三振、朴栽弘の遊撃内野安打で金鍾国三進、鄭成勲の死球で満塁、張盛好三振
 (両軍0)

 ◇3回
 【日】二岡左翼線二塁打、松井の投前バントで二岡三進、宮本の左前安打で二岡生還、高橋由の一ゴロで宮本二封、城島二ゴロ
 【韓】趙寅成、朴鎮万、李晋暎三者連続三振
 (日1、韓0)

 ◇2回
 【日】城島遊ゴロ、福留四球、谷右飛、井端の四球で一、二塁、小笠原遊飛
 【韓】金東柱右飛、朴栽弘右中間二塁打、鄭成勲右飛、張盛好三振
 (両軍0)

 ◇1回
 【日】松井三振、宮本バント一飛、高橋由二ゴロ
 【韓】李晋暎一ゴロ、金鍾国、李承Yともに三振


 

《スターティングメンバ−》

【日本】 【韓国】

[遊]松井(西)      [二]宮本(ヤ)     
[中]高橋由(巨)
[捕]城島(ダ) 
[右]福留(中) 
[左]谷(オ)      
[指]井端(中)     
[一]小笠原(日)    
[三]二岡(巨)     
[投]和田毅(ダ)    

[中]李晋暎
[二]金鍾国
[一]李承Y
[指]金東柱
[右]朴栽弘
[三]鄭成勲
[左]張盛好
[捕]趙寅成
[遊]朴鎮万
[投]李丞鎬

 
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