MacWEEK

MAY 16, 1997

Apple,X704チップ採用計画を中止
Arthur,Mach 5と「性能の差なし」

 継続されるのか否か,Appleの姿勢がはっきりしなかったExponential TechnologyのX704チップ搭載Power Macだが,米国カリフォルニア州サンノゼで開催中のApple Worldwide Developers Conference(WWDC)で,Apple幹部がついに,同プランの中止を明らかにした。

 X704を搭載したプロトタイプシステムは,4月のNational Association of Broadcasters(NAB)の展示会に出展され,情報筋はその当時,Appleはこの夏に410MHz版X704搭載システムをリリースする予定だと伝えていた。しかし,Appleのデスクトップ&サーバシステム担当副社長,Phil Schiller氏はこのほど,この計画を否定。同氏によれば,クロックスピードが低いほうのX704チップは,IBMのマイクロエレクトロニクス部門から登場予定の新チップ(コードネームArthur)や,MotorolaのRISCマイクロプロセッサ部門が投入予定の新チップ(コードネームMach 5)とほとんど性能が変わらないという。

「われわれはX704を手にしていた。しかし,Mach 5やArthurと比較テストを行ってみたところ,X704が両者より優れているという結論は得られなかった」(Schiller氏)

 Exponentialは最近,21人の従業員をレイオフし,新たな資金調達の道を模索していた。同社の社長兼CEO,Rick Shriner氏は「本質的にPowerPC市場は,われわれに向いていなかった」と話している。

 Shriner氏によれば,Macに使える量の410MHzチップは既に存在している。しかし,高速プロセッサのサポートに必要な,ROM変更に関するAppleからの支援は,宙に浮いた格好になったという。

[David Morgenstern,MacWEEK/USA]

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