歴史教材に「慰安婦」盛り込みを 人権団体が訴え「台湾史の一部」

【社会】 2021/08/15 17:51 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
慰安婦問題に対する人々の関心を呼び起こすために制作された絵本や教具など

慰安婦問題に対する人々の関心を呼び起こすために制作された絵本や教具など

(台北中央社)慰安婦問題に対する人々の関心を呼び起こそうと、女性人権団体、婦女救援基金会は「世界慰安婦の日」とされる14日、記者会見を開いた。慰安婦は台湾の歴史の一部だとし、歴史の教材や書籍に盛り込むべきと訴えた。

世界慰安婦の日は民間の国際会議によって定められた。同基金会の杜瑛秋執行長は、日本政府に謝罪を求めるとしたほか、いかにして慰安婦問題を人々の記録にとどめおき、ジェンダーや人権問題に対する意識を向上させるかがより重要だと語り、制作した絵本や教具を紹介した。

同会が運営する「阿嬤(おばあちゃん)の家 平和と女性人権館」は2016年末、台北市内の観光地に台湾初の慰安婦記念館として開館。資金難などで昨年11 月に閉館したが、資金を募り、近くに移転した。現在は内装工事中で、早ければ10月にも再開館できるという。

台湾に存命する元慰安婦は1人のみ。

(呉欣紜/編集:荘麗玲)