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毒ギョーザ、中国では死者も ずさんな農薬管理

2008.1.31 18:29
このニュースのトピックス中国製ギョーザ中毒問題

 【北京=矢板明夫】中国製冷凍ギョーザから検出された有機リン系農薬「メタミドホス」をめぐっては、中国でもここ数年、中毒事故が相次いでおり、死者も出ていた。中国メディアが中国政府は昨年1月から同農薬の販売と使用を全面禁止したが、事故はその後に起きており、中央の通達が現場ではまったく生かされていないという農薬管理のずさんな実態が浮き彫りとなった。

 中国紙「華西都市報」によると、2004年3月31日と4月4日、四川省で連続して2回のメタミドホスによる中毒事件が発生、いずれも農民が誤ってメタミドホスを調味料として使ったためとみられる。食べた12人が体の不調を訴え、うち2人が死亡した。これを受けて、同省衛生局が同農薬の販売と使用の管理強化を要請する通達を出した。

 昨年12月には、雲南省で祝い事の団子を食べた住民が吐き気などの症状に襲われた。団子にメタミドホスが混入したという。その後も各地で子供による誤食中毒事件や、残留農薬による中毒事件が相次いだため、中国農業省は昨年1月、同農薬の販売と使用を禁止した。

 しかし、今年1月、広東省でスープ料理を食べた農民4人が中毒症状に陥り、うち2人は一時、重体となった。スープに使った木の実に数日前、メタミドホスが噴霧されていたことが後に分かった。

 中国誌「農家女」が昨年夏掲載した農薬中毒についての特集記事では、当局による農薬管理のずさんさを紹介すると同時に、現場で農薬を扱う農民たちのほとんどが、農薬についての基本的な知識を持っていない実態を併せて伝えている。

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