自民党の河井克行前法相と妻の案里参院議員が自民党に離党届を提出したことが17日、わかった。日付は16日付。党党紀委員会が取り扱いについての手続きを進める。党関係者が明らかにした。

 16日には、昨年7月の参院選で案里氏の陣営が車上運動員に違法報酬を支払ったとされる事件で、公職選挙法違反(買収)罪に問われた案里氏の秘書に対し、連座制対象となる執行猶予つきの懲役刑が言い渡された。案里氏は当選無効となる可能性が高まっている。

 夫妻は今年1月、「刑事告発を受けて捜査が始まっている」などと記者団の取材に応じたが、その後は記者会見など説明の場を設けていない。党幹部によると、克行氏は17日午後に開かれる衆院本会議に出席する予定だという。

 一連の問題について安倍晋三首相は16日夜、記者団に「国会議員は与党であろうと野党であろうと、疑惑についてはしっかり説明を果たしていく責任を負っている」と述べている。

 検察当局は河井夫妻の買収疑惑について、17日の国会閉会直後の立件に向けて詰めの捜査をしている。