握らずにつくるおにぎり「おにぎらず」に使うのりが、売れている。大阪の「ニコニコのり」に続き、名古屋の食品メーカー「浜乙女」も16日売り出した。ニコニコのりが消費者の心をつかんだのは、ネット上での人気を見て、のりにひと工夫したからだった。

 おにぎらずの作り方は、ラップの上にのりを敷き、ご飯と具をのせて、ラップごと包む。握らないので、忙しい時も手軽にできる。

 漫画「クッキングパパ」で、1990年ごろに登場していたが、昨年秋からネット上の料理サイト「クックパッド」などで話題になった。今年に入って、レシピを紹介する本が次々と出ている。

 「おにぎらずのための塩のり」を、ニコニコのりが1日に出すと、ヒット。約20センチ四方の全型のりが10枚入りで、参考価格は350円。当初の売り上げ計画は、年間約3千万円だったが、発売時点で1年分の引き合いがあった。この勢いだと、年間2億~3億円に伸びそうだ。