生物多様性で50カ国連携 国際的な連合発足 地域の資源 最小限活用を

 世界50カ国以上が参加する「自然と人々のための高い野心連合」が11日夜、発足した。世界各国が協力し、生物多様性の課題解決を進める。12日にオンラインで開催した発足の閣僚会合で、小泉進次郎環境相は「生物多様性の課題解決に向けて、活力ある地域社会の構築を進める」と意気込んだ。

 同連合は、2020年が期限となっていた愛知目標の次の目標となる「ポスト2020生物多様性枠組」に、2030年までに地球上の陸と海の少なくとも30%を保護するという目標の位置付けなどを求める組織。この目標は国連の生物多様性条約事務局が、昨年1月に素案として示したものだ。フランスとコスタリカが主導しており、現在、50カ国以上が参加している。

 発足の会合で小泉環境相は「2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロとするカーボンニュートラルを目指し、地域の自然資源を重視した活力ある地域社会の構築を進める」と強調した。

 また、11日から12日にかけて、フランス大統領府、国連、世界銀行が主催の「ワンプラネット・サミット」をオンラインで開催した。今回で4回目。

 生物多様性の問題について、生物の種の絶滅だけでなく、水や空気、食料などを得るために必要不可欠な生態系も崩壊の危機にあると指摘。生き延びるためには自然の存続にかかっているとし、「世界の多くの国が協力し、行動に移す必要がある」と訴えた。

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