民主党は14日午前、国会内で両院議員総会を開催した。党役員、新体制における機関会議、政策決定のしくみ等の党務に関する報告が了承された。

 冒頭、挨拶に立った野田佳彦代表(総理)は、前日13日の衆参本会議で行った所信表明演説の際、「かけがえのない同士のみなさんの温かいご声援とご支援をいただき、大変励みになった」と謝意を表明。そして同日は代表質問が行われ、衆議院では民主党を代表して樽床伸二幹事長代行が質問に立つと紹介し、「樽床さんとは約30年のおつきあい。私の良いところ、悪いところをいっぱい知っているのでいやだなと思っている。ぜひ与党の質問であることを自覚のうえでよろしくお願いしたい」と語り、場内の笑いを誘った。

 そのうえで野田代表は、「今日は輿石幹事長はじめ三役の皆さんが心を砕いて、党の役員、その他の人事を決めさせていただいた。政府与党一丸となって国民のためにとことん働くための全員野球を目指した態勢を敷いていただいていると確信している」と述べ、これまで以上の心、力を合わせた支援をお願いすると要請した。

 続いて党務報告に立った輿石東幹事長は両院議員総会を開催した目的は2つあると述べ、「ひとつは一番大事な政策決定のシステムを全員で共有していただくこと。そしてもうひとつは衆参ともに徹底的に野田内閣を支え続ける、そんな確認をしたいと思った」と語った。

 輿石幹事長はまた、改めていくべき点として、マスコミ対応を含めて情報管理の徹底を提案。同時に徹底して野田政権を支えていく態勢を整えていこうと呼びかけ、「支え合い助け合う党風があまりない。何かすると足元から騒ぎ出す傾向があるが、それを脱ぎ捨て、国民のためにどう対応するかに尽きる」として、全議員の協力を呼びかけた。

 続いて樽床幹事長代行が党役員、新体制における機関会議、政策決定のしくみ等の党務に関する報告に立った。新体制における機関会議としては、総理、官房長官、幹事長、幹事長代行、政策調査会長、国会対策委員長による「政府・民主三役会議」を隔週月曜日昼、必要に応じて随時行うとした。また、政策決定システムのポイントについては「政府与党一元化というこれまでの方針を変えているものではない。一元化という方針のもとに行っている。党の政策決定への全員の参加をはかっていく」ものだと説明。質疑の後、報告事項は拍手で了承された。

党務報告をおこなう輿石幹事長

党務報告をおこなう輿石幹事長

両院議員総会で了承された党役員人事