コンスタントにマン・オブ・ザ・マッチ級のパフォーマンスを見せ、早くも守備陣の大黒柱となったミランDFチアゴ・シウバ。リーグ戦とカップ戦あわせ、出場は39試合。彼はミランで最も多くの試合に出場した選手の一人だ。おそらく、FWアレシャンドレ・パトの獲得以降、ミランの補強において最高のヒットだったと言えるだろう。

シーズン中の難しい時期においても、彼はテクニックだけではなく、キャラクターもあることを証明してきた。彼は戦うことに慣れている。おそらくそれは、過去に難しい経験をし、それと戦ってきたことからくるものだ。

T・シウバはブラジルの人気番組「Na Estrada com Galvão」の独占インタビューの中で、「僕は結核に勝ったんだ」と明かした。「病気のためにサッカー界から引退しなければいけない恐れもあった。でも、僕は戦い、幸いにも乗り越えることができたんだ」。

2004年、20歳になったばかりのT・シウバが、ヨーロッパへやって来たときのことだ。輝かしいキャリアに向けて飛躍となるどころか、彼はディナモ・モスクワに加入してすぐ結核にかかり、長期に渡って戦列を離れた上、手術で片肺を失い、引退しなければいけない可能性があったのだ。

一方で、T・シウバはピッチ上で最も悔しい思いをさせられたのは、「間違いなく08年のコパ・リベルタドーレス決勝での敗北だ。マラカナ・スタジアムのファンの前で、リガ・デ・キトに敗れた試合だよ」とコメント。未来へと目を向けると、「ミランとセレソン(ブラジル代表)で勝ちたい。今は本当に、ドゥンガ監督が南アフリカへ連れていってくれることを願っている」とつけ加えた。

ぎりぎりのところでよほどのことがない限り、T・シウバは間違いなくブラジル代表メンバーに名を連ねるはずだ。ドゥンガ監督は11日、ワールドカップ出場選手を発表する予定となっている。