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第141回スペシャル 2010年3月23日放送

キング・カズ 走り続ける理由がある プロサッカー選手・三浦知良


苦しまなければ、喜びはない

今年プロ25年目を迎え、なお成長を追い求め、ピッチに立ち続けるサッカー界の魂、キング・カズ、三浦知良。
43歳のカズは、今年も「90分全試合出場」を目指し、1月のグアムでの自主トレから、チーム練習、キャンプと徹底した肉体の鍛錬と練習に励む。
カズが所属するJ2横浜FCは去年の不振から脱するため、監督が交代。監督は「日本一厳しい練習をする」と宣言した。カズは、連日ハードな練習メニューを、20代が中心の若い選手たちの先頭を切っておこなっていく。カズが、どんな時でも微塵(みじん)も力を抜かないのには、一つの哲学がある。
「試合でいいプレーをするためには、何かで苦しまなければ楽しみは得られない。物事いいかげんにやったら全然楽しくないし、何でも真剣にやるから楽しい」

写真肉体の鍛錬に励むカズ


どこまでも、走リ続けよう

15歳で単身ブラジルに渡り苦節4年、プロとなったカズ。帰国後、Jリーグが開幕すると一気に時代の寵児(ちょうじ)となる。カズの最大の目標は、ワールドカップへの出場。しかし、93年の「ドーハの悲劇」、そして98年の代表落選とカズはその舞台に立つことを許されなかった。そして、所属チームからの突然の戦力外通告。
メディアに引退の危機と書き立てられるなか、31歳のカズが、「誰も自分のことを知らないところに行きたかった」と移籍先に選んだのは、東欧・クロアチアのチーム。そこで、忘れられない出会いをする。当時35歳、大ベテランの選手だったゴラン・ユーリッチ。誰よりも懸命に練習し、誰よりも誇り高くプレーしていた。
カズがゴランから言われた、忘れられない言葉がある。
「サッカー選手とは、年齢に関係なく常に成長するものだ。低落など存在しない」
以来、成長を追い求めるカズの長い旅は続いている。

写真カズに大きな影響を与えたゴラン・ユーリッチとの出会い


サッカーが、すべてを教えてくれた

かつて共に闘った同世代の選手たちは、ほとんどが引退し、指導者や解説者に転身した。しかしカズはピッチに立ち続ける。
「サッカーで得た充実感。人生のなかで、それ以上の感動を味わったことがないので。年齢と共にスピードは衰えていくなかでやっていくのは大変ですけど、サッカーに情熱を燃やすことは一生できると思いますから」
サッカーは自分の人生そのもの、人生のすべてをサッカーに教えてもらったという。
だからカズは、走り続ける。

写真サッカーでの充実感は何にもかえがたい


プロフェッショナルとは…

何か一つというと、とても難しいのですけど、僕が思うのは、やはりどんな状況になっても全力を出し切る、出せる人じゃないかなというふうに思います。

三浦知良

The Professional’s Tools

携帯音楽プレーヤー

カズの練習に欠かせない道具は、携帯音楽プレーヤー。
ランニングや自主トレ、練習前の朝の車の中などで音楽は欠かせない。
繰り返しの多い練習において、いい気分転換になるという。
聞くのは、アップテンポのものではなく、子供のころから大好きだった70、80年代の歌謡曲や、演歌がほとんどだという。

写真


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