中国軍が遼寧省の大連港で改修していた旧ソ連軍の空母ワリャーク(約6万7千トン)が10日朝、初めて出航した。近くの渤海湾周辺で試験航行を行う。中国にとって初の空母で、東アジアで唯一の保有国となる。
今回は艦載機を搭載しておらず、ワリャークのエンジンやレーダーなどの作動を確認するのが目的とみられる。中国国防省は「試験航行の期間はそれほど長くない」としている。地元関係者によると、10〜14日に大連港一帯の航行禁止命令が出されているといい、試験航行は数日間になると見られる。帰港後に再び点検と改良工事をする。
中国筋によると、ワリャークによる訓練は約1年かけて行われ、来年にも就役する。2014年の完成を目指して建造中の国産空母の乗組員として養成している数千人の海軍兵が交代で乗り、試験航行を繰り返す。