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人身売買の実態を訴える李楊監督に聞く (1/2ページ)

2007.11.19 18:23
このニュースのトピックス中国

 中国で今も大きな問題となっている女性の誘拐・人身売買の実態を描いた映画「盲山」が23日から正式に中国で上映される。メガホンをとったのは李楊監督。かつて「盲井」(2003年ベルリン国際映画祭銀熊賞)でヤミ炭鉱問題を告発した社会派監督に、人口抑制政策の結果、20年後に約3700万人の“男余り”に直面するとされる中国における女性人身売買問題について聞いた。(北京 福島香織)

 「中国では女性が無差別に誘拐され、農村に嫁として売られる。売られたあとは、繰り返しレイプ、暴力を受け、逃げる気力も奪われる。近所の人も地元警察も、みんなその事実を知っているのに彼女らを助けようとせず、実の親ですらレイプを受けた娘の帰郷をメンツを気にして喜ばない。中国人はなぜ、こんなに人の心、善良さを失ってしまったのか…」

 李監督は前作の「盲井」が当局の怒りに触れ、3年間にわたり国内の上映・制作禁止処分を受けていた。映画を撮れないその時間に、誘拐され農村の嫁として売られ、その後救出された女性約30人以上のケースを徹底的に取材。制作解禁となった06年、これら女性の実話をもとに台本を書き上げ、自らかき集めた480万元(約7200万円)というローコスト、2カ月という短時間で映画を完成させた。

 「売られた女性たちは多くが農村出身だが、大学生もいた。麻薬依存症の恋人に麻薬代のために売られた女性もいたし、わずか14歳で売られた娘もいた。値段も5000元(約7万5000円)から1万元(約15万円)以上といろいろ。仕事を紹介する、といってだまされたり。ひとりひとり状況は違う」

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