忠犬ハチ公が生誕100年 JR渋谷駅前で4年ぶり慰霊祭

室矢英樹
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 今秋、生誕100年を迎える忠犬ハチ公の慰霊祭が8日、東京都渋谷区のJR渋谷駅のハチ公前広場で営まれた。コロナ禍のため、慰霊祭の開催は4年ぶり。大勢の観光客らが見守る中、地元有志やハチが生まれた秋田県大館市の関係者らが玉串を捧げ、銅像に花輪をかけた。

 秋田犬のハチは1923(大正12)年11月に生まれた。東京帝国大の上野英三郎博士に引き取られ、出勤時は渋谷駅まで送り迎えしていたという。25年に上野博士が急逝した後も、ハチは約10年間にわたって渋谷駅で博士の帰りを待っていた。

 そんな姿を32年に当時の東京朝日新聞が「いとしや老犬物語」と報じたところ、人気者になった。34年、銅像が渋谷駅前に立ち、ハチは翌35年3月に息を引き取った。

 渋谷区の長谷部健区長は「ハチ公は地域の守り神であり、渋谷の象徴」と述べた。地元有志らでつくる「忠犬ハチ公銅像維持会」の星野浩一会長は「地元にとって銅像は誇り。ずっと長く愛し続けられてほしい」と話した。(室矢英樹)

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