初台の喫茶店に現れた夢野は、かわいい面影を残しながら、豊胸手術を繰り返した120センチの乳房が垂れ気味で、「肩がこるのよ。大きくしすぎたわ」と反省を口にした。そして、大好きなハイライトをくわえながら「高須クリニックの院長を紹介して」と脂肪吸引の手術を望んでいた。
異質・異様・異相の3人に、苛酷な女の歩みを見る。《世間のあるかたち何事も、吉善(よごと)より凶悪(まがごと)を生(な)し、凶悪より吉善を生しつつ、互にうつりもてゆく理(ことわ)り》。本居宣長の名訓にならい、浮き沈みを超えたAV女優の筋目を、コンテストの立会人として見届けたい。 (出版プロデューサー)
■高須基仁の“百花繚乱”独り言HP=「高須基仁」で検索