前法相の河井被告が保釈請求 買収目的の資金提供を否認

河井夫妻の公選法違反事件

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 参院議員の河井案里被告(46)=自民党を離党=が初当選した昨年7月の参院選をめぐる買収事件で、地元議員らに現金を渡したとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪で起訴された前法相で衆院議員の河井克行被告(57)=同=の弁護人が9日、東京地裁に保釈を請求した。地裁は今後、証拠隠滅や逃亡の恐れがないかどうかを検討し、保釈の可否を判断する。

 克行議員は、妻の案里議員とともに東京地検特捜部に逮捕され、勾留期限の8日に起訴された。関係者によると、克行議員は多くの現金提供を認めたうえで、「買収目的ではなかった」と否認。案里議員も「違法な行為をした覚えはない」と否認している。案里議員の弁護人は8日に保釈を請求している。

 起訴状などによると、克行議員は昨年3月下旬~8月上旬、案里議員を当選させるため、広島県議ら地元政治家、選挙スタッフ、後援会関係者ら計100人に計約2901万円を供与。案里議員は克行議員と共謀し、このうち5人に計170万円を渡したとされる。逮捕時の買収額は94人への約2570万円だったが、起訴段階では別の6人への計約331万円を積み増した。

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